東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は235円高の2万3529円と反発し先月12日に付けた年初来高値(23,520円)を小幅に更新しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数なども上昇しましたが、マザーズ指数は小幅に下落しました。

先月30日に発表された中国の経済指標が景気判断の節目を上回ったことなどを受けて、日経平均は94円高の2万3388円と反発して寄り付きました。間もなく上げ幅を200円台まで広げた日経平均はその後も堅調に推移し、前引け間際に一段高となると257円高の2万3551円で前場を終えました。後場に入ってすぐに268円高まで上昇し高値をつけた日経平均は、やや上げ幅を縮めたものの高値圏で推移し235円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆6942億円と活況の目安となる2兆円を下回りました。

東証33業種は鉱業と石油石炭製品を除く31業種が上昇しました。中でも海運業が2.4%上昇したほか、ガラス土石製品が1.5%近く、繊維製品、卸売業も1.3%以上上昇しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が2.1%上昇したほか、ソニー(6758)や村田製作所(6981)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、ダブル・スコープ(6619)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、武田薬品工業(4502)が上昇しました。中でも任天堂は年末商戦の出足が好調な米国において、一部のネット通販ランキングで主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が5位に入ったことが伝わり上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)と東京エレクトロン(8035)は下落しました。

そのほか材料が出たところでは、中国の経済指標の改善を受けて中国向け売上比率の高い太陽誘電(6976)が3.8%上昇したほか、ファナック(6954)や安川電機(6506)なども上昇しています。また「グローバルワーク」などのアパレルブランドを展開するアダストリア(2685)は外資系証券が投資判断を最上位に引き上げたことを受けて3.4%上昇しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、薄商いのなか先週末の米国市場が下落した影響を受けることなく上昇しました。先月30日に発表された中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が景気の拡大と縮小の節目となる50を7カ月ぶりに上回ったことで中国景気減速への警戒感が和らいでいます。本日24時には米ISM製造業景況感指数が発表されますが、先月まで景況感の節目となる50を3か月連続で下回っており、結果を受けたマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)