【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 28066.47  △190.85 (11/25)
NASDAQ: 8632.49  △112.60 (11/25)

1.概況

米国市場は知的財産権の保護で中国が譲歩する姿勢をみせたと伝わり米中貿易協議が進展するとの期待が高まったことや大型M&Aの話題が好感され続伸となり、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。42ドル高でスタートしたダウ平均は150ドル高程度まで上げ幅を広げたあと一旦上値が伸び悩みましたが、その後も堅調に推移すると引けにかけて一段高となりました。結局ダウ平均は190ドル高の28,066ドルとほぼ高値引けとなり18日に付けた史上最高値を一週間ぶりに更新して取引を終えています。

また、S&P500株価指数も23ポイント高の3,133ポイントとなりこちらも18日に付けた史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も112ポイント高の8,632ポイントとなりこちらは19日の史上最高値を上回っています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が上げ、情報技術とヘルスケアが1%を超える上昇となりました。

4.個別銘柄動向

ティファニー(TIF)がフランスのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンによる買収提案を受け入れると発表したことで買収価格にさや寄せする格好で6%余り上昇しました。また、ネット証券大手のチャールズ・シュワブ(SCHW)による買収で合意したと発表したTDアメリトレード・ファイナンシャル(AMTD)が7%以上上げ、チャールズ・シュワブも2%以上上昇しています。さらに画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が投資判断の引き上げを受けて5%近く上げ、電子商取引のイーベイ(EBAY)は傘下のチケット販売事業を約40億ドルで売却すると発表したことで2%余り上昇しました。一方で配車サービスのウーバーテクノロジーズ(UBER)が英国のロンドン交通局が営業免許を更新しないと発表したことで1%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い1.75%となりました。ドル円は108円90銭台で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか本日はアリババ・グループ・ホールディング(09988)が上場する香港市場の動向が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)