CFTC(米商品先物取引委員会)統計によると、投機筋の円ポジションは10月中旬から売り越し(米ドル買い越し)に転換し、最近にかけて円売り越し・米ドル買い越しの拡大が続いてきた(図表1参照)。

【図表1】投機筋の円ポジション(2019年)
出所:CFTC統計をもとにマネックス証券が作成

ところで、この10月中旬は、米ドル/円が120日MA(移動平均線)を上回ってきたタイミングでもあった。

この120日MAは、ヘッジファンドなどの売買転換点とおおむね一致してきた。簡単にいうと、120日MAを上回ると買い、下回ると売り。その意味では、10月中旬に米ドルが120日MAを上回ってきたタイミングで、米ドル売り越しから買い越しに転換したのは、これまでの経験則に沿った動きだったといえるだろう。

そんな120日MAは、足元で107.8円。米ドルはこのところ上値が重く、反落気味の展開となっている。ヘッジファンドなどの投機筋が改めて米ドル売りに転換するか、あくまで米ドル押し目買いを続けるか、足元107.8円の120日MAが1つの目安になるのではないか。