【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27691.49  0.00 (11/12)
NASDAQ: 8486.09  △21.81 (11/12)

1.概況

米国市場でダウ平均は前日比横ばいとなったものの、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は反発し、ナスダック総合株価指数が史上最高値を更新しました。ダウ平均は10ドル高でスタートすると80ドル高近くまで買われるなど小幅高での推移が続きましたが、取引終盤に売りが優勢となると56ドル安まで下落する場面もありました。しかし、引けにかけて持ち直すと結局ダウ平均は27,691ドルとなり5年7カ月ぶりに前日終値と変わらずで取引を終えています。

また、S&P500株価指数が4ポイント高の3,091ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も21ポイント高の8,486ポイントとなり8日に付けた史上最高値を上回っています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや素材、コミュニケーション・サービスなど7業種が上げました。一方で不動産やエネルギーなどの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向

食肉大手のタイソン・フーズ(TSN)が7%以上上げました。決算は市場予想を下回ったものの、主要部門の採算改善の見通しを示したことが好感されました。また、決算で売上高や1株利益が市場予想を上回った住宅建設大手のDRホートン(DHI)が3%余り上げました。自動制御機器のロックウェル・オートメーション(ROK)も決算や見通しが市場予想を上回ったことから急伸し10%高となっています。さらにフェイスブック(FB)が利用者間で送金できる「フェイスブック・ペイ」を立ち上げたことで買われ2%を上回る上昇となりました。一方で決済サービスのスクエア(SQ)はフェイスブック・ペイの立ち上げを受けて3%以上下げました。メディア大手のCBS(CBS)も決算で売上高が市場予想を下回ったことで3%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い1.93%となりました。ドル円は109円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場でダウ平均が横ばいとなるなど新たな買い材料に乏しいことから本日の日本市場は売り優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか短期的な過熱感も意識され利益確定の売りが出やすいことから日経平均が底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)