3連休前の週末に5日移動平均線を下回るが…
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。早いもので、もう11月となり、今年も残すところ2ヶ月を切ってしまいました。
そうしたなか、前回は「5日移動平均線を見ると分かりますが、未だに上昇を続けていますので、7連騰=株価の天井とは判断できない」としました。また、5日移動平均線の向きが下向きに変化した場合の考え方についても言及しましたが、その後の株価はどうなったのでしょうか。
前回ここで解説したことが、まさにそのまま実践に活かせる場面がありましたので、早速チャートで確認したいと思います。
まずは前回解説した7連騰後の株価から確認したいと思います。
解説では、終値が5日移動平均線を下回ると同時に5日移動平均線が下向きに変化した場合は、注意が必要としました。はたして、3連休入り前の週末となる11月1日の日経平均は、5日移動平均線を割り込んで大幅安で始まったあと陽線を形成しましたが、終値で5日移動平均線を下回ったまま終える結果となりました。
この日の日足チャートを見た投資家のみなさんのなかで、おそらくこのあとの見通しに対する意見が分かれたのではないかと思います。なぜなら、この日の日足チャートは5日移動平均線を下回って始まり、戻したものの終値で5日移動平均線に届いていないからです。
そのため、このまま株価が下落する可能性を考えた投資家もいれば、いや、これだけ強い陽線(=ほぼこの日の高値で終えているため)を形成しているのだから、株価は上昇を続けるとする人もいたのではないでしょうか。
5日移動平均線が上向きであれば上昇トレンドと考える
結果を見ると、株価は大幅高となっています。そこで忘れてほしくないのが5日移動平均線の向きなのです。
この5日移動平均線の向きですが、この日は値下がりしたにもかかわらず、わずかですが前日よりも5日移動平均自体は高くなっており、5日移動平均線も上昇していたことにみなさんは気づいたでしょうか。
人によっては、前日比で上昇していても、1円未満は切り捨てたり、数円でも切り捨ててしまったりする人がいるかもしれません。しかし、テクニカル分析では1円以下でも上昇していれば、上昇トレンドが継続中だと考える必要があります。
なぜなら、その時々の感覚によって判断していては、精度の向上が望めないからです。
こうしたことから、どんなに小さな値であっても、前日比で上昇していれば株価は上昇トレンドを続けていると考え、3連休明けの大幅高にもびっくりすることなく対応することができることになるのです。
3連休明けは大きな窓を開け大幅高に
さて、ではその3連休明けの上昇ですが、チャートを見て分かるように、大きな窓をあけているのが分かります。また、5日移動平均線との乖離もこれまでより広がっているようです。
ではこの窓はどの窓になるのでしょうか。
私はこの窓もコモンギャップではないかと考えますが、皆さんはどうでしょう?仮にコモンギャップだとした場合、今後の株価の行方はどうなるのでしょうか。
年末高に向けた期待が高まる日経平均ですが、引き続き5日移動平均線上を維持できるかに注目し、昨年10月の窓を埋めることができるか、また昨年高値を上回ることができるのか、引き続きみなさんと確認していきたいと思います。