日経平均株価は7日連続で年初来高値を更新

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。今週も窓についての解説になります。前回は、昨年12月3日の高値22,698円を「突破して昨年10月の窓を埋めるのか、あるいは三空の窓を埋めてしまうのか、今後も目が離せない状況が続きそうです」としましたが、果たして結果は…。

【図表1】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=埋まっていない窓

チャートを見ると分かりますが、10月29日現在で、指摘した昨年12月3日の高値を上回っているのが分かります。また、日経平均株価は7日続伸と同時に、7日連続で年初来高値を更新する結果となっています。

さらに日足チャートの左端を見ると分かるように、10月にあけた窓に接近して終えているのです。こうした状況から、上昇トレンドが継続していると考えられそうです。

上昇トレンド継続中と判断するための指標は?

ただ注意点も挙げられます。それは、連騰による過熱感への警戒です。前述のように7日続伸と年初来高値が同時に起こっており、株価上昇の強さが分かるわけですが、このまま一気に窓を埋めてしまうのか気になるところです。

そこで、不安に感じる人は、もう一度基本に立ち返って思い出してみてください。上昇トレンドが継続していると判断する指標には何がありましたか?

そうです。移動平均線ですね。前回お話しした三空発生時でも、上昇トレンドが続いたことで、7連騰と上昇が続いているわけです。

ただ、7連騰や、さらに連騰が続いたあとの反動による急落には巻き込まれたくないというのが、投資家の考えだと思われます。

そうしたなか、トレンドの転換が起こったことを早く知りたいので、トレンド転換の結果が早く分かる期間の短い5日移動平均線を使うのがポイントになります。5日移動平均線を見ると分かりますが、未だに上昇を続けていますので、7連騰=株価の天井とは判断できないのです。

トレンドが転換したと判断したときにやるべきこと

一方で、7連騰のあと反落し、5日移動平均線を終値で下回ってしまった場合はどうでしょう。また、5日移動平均線が下向きに変化した場合は、どう考えればよいでしょうか。

その場合は、一旦トレンドが転換したと判断して、保有株の利益確定を行うと同時に、押し目買いは下げ止まりが確認できてから行うというのが、トレンド分析から考えた売買判断になると思われます。

そうなりますと、残念ながら昨年10月の窓を埋めるのは、少しあとになってしまうかもしれませんね。

こうした日々の状況判断の積み重ねが株価の先行きを予測することにつながりますので、トレンド分析による売買判断を身に付けたい人は、是非チャートを毎日見るようにしてください。