【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26770.20  ▼255.68 (10/18)
NASDAQ: 8089.54  ▼67.31 (10/18)

1.概況

先週末の米国市場はボーイング(BA)とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の大幅安が重荷となり下落しました。21ドル安で始まったダウ平均はジリジリと下げ幅を広げる展開となりお昼ごろには下げ幅が200ドルを超えました。やや持ち直す時間帯もありましたが引けにかけて再度弱含むとダウ平均は結局255ドル安の26,770ドルとほぼ安値引けとなり節目の27,000ドルを4営業日ぶりに割り込みました。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も67ポイント安の8,089ポイントと反落しました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術やコミュニケーション・サービス、資本財・サービスなどの7業種が下落しました。一方で不動産、公益事業、金融、生活必需品の4業種は上昇しています。

4.個別銘柄動向

2度墜落事故を起こした737MAXについて米連邦航空局に虚偽の報告をしていたと報じられたボーイングが問題の長期化による今後の業績悪化が懸念され6.8%の大幅安となりダウ平均構成銘柄の中で下落率トップとなりました。また、ベビーパウダーに有害物質のアスベストが混入している可能性があることから自主回収すると発表したジョンソン・エンド・ジョンソンも6.2%安と大きく下落しました。ボーイングは169ドル、ジョンソン・エンド・ジョンソンは57ドルとそれぞれダウ平均を大きく引き下げました。その他のダウ平均構成銘柄では、アメリカン・エキスプレス(AXP)やマイクロソフト(MSFT)、ビザ(V)なども下落した一方でコカ・コーラ(KO)やベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、メルク(MRK)、マクドナルド(MCD)は上昇しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、アナリストが目標株価を引き下げたネットフリックス(NFLX)が6%超の大幅安となっています。

5.為替・金利等

米長期金利は前日から変わらずの1.75%となりました。ドル円は108円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

ダウ平均は大きく下落したものの下げの大半がボーイングとジョンソン・エンド・ジョンソンによる特殊要因だったこともあってか本日の日本市場は横ばい圏でのスタートが予想されます。東証1部の騰落レシオが125%まで上昇するなどやや過熱感も出てきているなか日経平均が大きく下落せずに推移できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)