東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は265円高の2万2472円と続伸し4月25日以来約5ヶ月半振りに年初来高値を更新しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数なども上昇しましたが、マザーズ指数は下落しました。米国株高と円安進行を受けて、日経平均は272円高の2万2479円と続伸して寄り付きました。直後に408円高まで上昇して高値をつけた日経平均は、香港人権法をめぐる一部報道を受けてドル円がやや円高に振れたことなどから小幅に上げ幅を縮めたものの、堅調に推移すると338円高の2万2545円で前場を終えました。後場に入って13時過ぎに227円高まで上げ幅を縮めた日経平均ですがその後は持ち直し、結局265円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4997億円でした。

東証33業種はガラス土石製品やゴム製品、電気機器などの25業種が上昇した一方で、 鉱業や 水産・農林業、電気・ガス業などの8業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップのファーストリテイリング(9983)が3.9%上昇したほか、トヨタ自動車(7203)や任天堂(7974)、ファナック(6954)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、東京エレクトロン(8035)、キーエンス(6861)がいずれも上昇しました。中でもファーストリテイリングの日経平均上昇寄与度は91円と、本日の日経平均上昇幅のうち約3分の1を同社が占めています。また、ファクトリーオートメーション関連銘柄は先週の米中貿易協議が無難な結果となったことなどから買われ、ファナックが3.3%上昇したほかキーエンスや安川電機(6506)も2%程度上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)やSUMCO(3436)、村田製作所(6981)は下落しました。

その他材料が出たところでは、15日の取引時間中に発表した2019年3~8月期決算が好調で昨日3.2%高となった映画製作の松竹(9601)が本日も買いを集めて7.5%高と大幅に続伸して年初来高値を更新しました。また、ドトール・日レスホールディングス(3087)は15日に発表した2019年3~8月期決算が増収増益となったことや配当予想を上方修正したことなどから買いが入り3.1%上昇しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、米中協議の進展や景気底入れ期待から米国市場が反発したことを受けて上昇しました。日経平均は4月につけた年初来高値を更新しましたが、来週以降決算発表が本格化することから利益確定や持ち高調整の売りを警戒する声もあがっています。明日以降日経平均が現在の水準を維持できるかが注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)