【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26496.67 △150.66 (10/10)
NASDAQ: 7950.78 △47.04 (10/10)
1.概況
米国市場はトランプ米大統領が中国の副首相と会談するとツイートしたことで米中貿易協議が進展するとの期待が高まり続伸しました。28ドル安と下落してスタートしたダウ平均ですがトランプ米大統領のツイートを受けてプラスに転じると上げ幅を大きく広げる展開となり昼前には257ドル高まで買われました。その後ダウ平均は上げ幅を縮めたものの堅調に推移すると結局150ドル高の26,496ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も47ポイント高の7,950ポイントとなっています。
2.経済指標等
9月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.7%上昇に止まり市場予想を下回りました。変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は前年同月比2.4%上昇し市場予想と一致しています。また、先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万件減の21万件となり市場予想を上回る改善となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が上げました。そのなかでもエネルギーと金融が1%以上上昇したほか、素材も1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
米政権が米企業に中国のファーウェイへの一部製品の供給を認める方針だと伝わったことでファーウェイと取引がある半導体のザイリンクス(XLNX)が2%以上上げました。また、通信系半導体のスカイワークス・ソリューションズ(SWKS)が投資判断の引き上げを好感して5%余り上げたほか、動画配信のネットフリックス(NFLX)も買いの投資判断を受けて5%近く上げています。一方で投資判断の引き下げを嫌気してスーパー大手のクローガー(KR)が3%近く下落しています。シスコシステムズ(CSCO)も投資判断の引き下げを受けて1%を上回る下げとなっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.09%高い1.67%となりました。ドル円は107円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が25日移動平均線(昨日時点で21,650円)を上回れるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)