【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26078.62  ▼494.42 (10/2)
NASDAQ: 7785.25  ▼123.44 (10/2)

1.概況

米国市場は1日発表のISM製造業景況感指数の悪化に続いて、米ADP全米雇用リポートも市場予想を下回ったことで景気後退懸念が改めて高まり大幅続落となりました。ダウ平均は147ドル安でスタートすると大きく下げ幅を広げる展開となり昼過ぎに600ドル安近くまで売られました。その後やや持ち直したダウ平均ですが結局494ドル安の26,078 ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も123ポイント安の7,785ポイントとなっています。

2.経済指標等

9月の米ADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は13万5000人増に止まり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでもエネルギーと金融が2%以上下落したほか、情報技術と資本財・サービスも2%近く下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は、医療用に使われる麻薬での中毒に関連してオハイオ州内の2郡と和解したと発表したジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)を除く29銘柄が下げました。そのなかでもウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)とアメリカン・エキスプレス(AXP)、シェブロン(CVX)が3%以上下げたほか、コカ・コーラ(KO)も3%近く下落しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、デルタ航空(DAL)が7-9月期の1株利益の見通しが市場予想を下回ったことで4%以上下げています。フォード・モーター(F)も7-9月期の国内の販売台数が5%近く減ったことで3%以上下落しました。一方で決算が市場予想を上回る増収増益だった住宅建設大手のレナー(LEN)が4%近く上げています。 

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い1.60%となりました。ドル円は円高が進み107円10銭台で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安と円高で大きく下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の21,500円を割り込んで下げ幅を広げそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)