地球が丸いと一番感じるのは、ニューヨークに居る時です。ヨーロッパやイギリスに行くと、日本との時差は8時間程度。この時差は平面的で、日本の西の方にヨーロッパがあるという感じなのです。ヨーロッパの朝にはまだ日本は営業時間中、しかし直に日本は営業時間を終え、ヨーロッパの夜は日本は深い眠りについています。なので仕事の時間帯は重なるのですが、遠い東に日本がある、即ち平面上の遠くに日本がある感じです。

しかしニューヨークに来ると、時差は13時間。ほぼ一日の反対側です。右でも左でも、東でも西でもなく、反対側。その結果、ニューヨークの営業時間の後に東京の営業時間が来て、そのまた先にニューヨークが来るので、永遠に仕事を続けることが出来ます。そしてその感覚は、平面上に二つの都市があるのではなく、明らかに球体の反対側に都市があるのです。ですからヨーロッパに行っても地球が丸いと感じないのですが、ニューヨークでは感じます。

色んなことが反対側にある街、ニューヨーク。でもだから、岡目八目ではありませんが、日本のことがよく見えたりもします。ニューヨークからの視点で、我々も含めた日本のことを良く観察したい、そう云った視点を常にしっかりと持ちたいと思います。