日経平均が10営業日連続の上昇
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。9月3日から今週17日にかけて約2年ぶりとなる出来事が日経平均株価に起こりました。そうです。ご存知だと思いますが、何と今月17日まで10営業日連続の上昇となったのです。
これは2017年10月2日から24日までの16連騰(過去最長)以来の記録です。また10連騰のあいだに日経平均は1,381円も上昇しています。
こうなりますと、過去にあけた窓も埋めていると考えられますが、果たして結果は…。
値動きは上向きの5日移動平均線上を維持
ついに9月17日の終値で約4ヶ月ぶりとなる22,000円台を終値で回復すると同時に5月7日と8日のあいだにあけた窓を埋める結果となりました。
一般的には10連騰もすると、過熱感に対する警戒が意識される反面、それだけ強い上昇が継続していることになりますので、今回のように上昇が継続するケースでは、上昇トレンドが崩れるまでトレンドに沿って売買を行うというのが基本になります。
なぜなら、前回のコラムで指摘したことを思い出してみてください。前回の指摘は、「7月の窓を埋めるために、何がテクニカル分析的に必要なのでしょうか。それは、上向きの5日移動平均線上を維持することではないかと思われます」でした。
実際の値動きを見ても、上向きの5日移動平均線上を維持しているからこそ、10連騰と7月の窓埋めが達成されているのが分かります。これはすなわち、トレンドに逆らってはいけないということなのです。
したがって、上昇トレンドが続いているあいだにいくら連騰が続いても、利益確定売りを行うことがあっても、信用取引で空売りを行ったりするのは控える必要があるということになるのです。
仮に空売りをしていた場合はどうでしょう。7連騰や8連騰で空売りを行っていたら、大きな損失を被っていたことが予想されます。
また上昇トレンドが継続していることを考えれば、前述のように5月の窓を埋めることも予想できたことになるのではないでしょうか。
さらに上の価格の窓を埋めるには?
ではここからが次のステップになりますが、さらに上の価格の窓を探してみますと、2018年10月5日と9日のあいだにあけた窓と、2018年10月10日と11日にあけた窓の2つしかないことが分かります。
ただし、そのためには5日移動平均線上を維持することが必要になると同時に、2019年4月25日の終値ベースの高値(22,307円58銭)や2018年12月3日の同高値(22,574円76銭)を終値で上回る必要があります。
すなわち、連騰が続くかどうかは別として、このまま上昇が続いて2019年4月の高値を上回るようですと、2018年12月の高値を上回る可能性が高くなると考えられるのではないでしょうか。
そうなれば、2018年10月にあけた窓を埋めることも視野に入ってくるのではないかと思われます。
一方で、これらの高値を終値で超えることができずに5日移動平均線を割り込んだり、5日移動平均線が下向きに変化したりするようですと、200日や75日移動平均線辺りまでの反落も考えられますので、買いポジションを持っている投資家は売り時を逃さないようにする必要が出てきそうです。
いずれにしても、シンプルですが基本的なことの繰り返しが株価を形成していることを忘れずに今後の動向を探るようにしたいところです。