【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26909.43  △73.92 (9/10)
NASDAQ: 8084.16  ▼3.28 (9/10)

1.概況

米国市場はエネルギー株が買われる一方で不動産株やハイテク株が売られるなど売り買いが交錯するなか小幅に高安まちまちとなりました。29ドル安でスタートしたダウ平均は118ドル安まで下落したあと持ち直し昼過ぎに一旦プラスになりましたが、上値が伸び悩むとまもなくして再びマイナスに転じました。しかし、下げ渋ると引けにかけてプラスに転じ結局73ドル高の26,909ドルと5日続伸となり高値引けとなっています。

また、S&P500株価指数も0.9ポイント高の2,979ポイントと反発しています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3ポイント安の8,084ポイントと3日続落となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が上げ、エネルギーと資本財・サービスが1%以上上昇したほか、素材も1%近く上げています。一方で不動産や生活必需品、情報技術などの5業種が下げ、不動産は1%を超える下落となりました。

4.個別銘柄動向

新製品・サービス発表会で新型iPhoneや定額制の動画配信サービスの開始を発表したアップル(AAPL)が1%を超える上昇となりました。一方でアップルが定額制の動画配信サービスを競合相手より大幅に安い料金で始めると発表したことで動画配信のネットフリックス(NFLX)とウォルト・ディズニー(DIS)が2%以上下げたほか、テレビ向けの動画配信機器を手掛けるロク(ROKU)も急落し10%を超える下落となっています。

さらに朝食メニュー拡充によるコスト増で2019年12月期の通期の利益見通しを引き下げたことでハンバーガーチェーンのウェンディーズ(WEN)も急落し10%安となっています。また、JPモルガン・チェース(JPM)傘下の決済サービス企業が無料の即日決済サービスを拡大すると明らかにしたことでビザ(V)が3%近く下げたうえ、マスター・カード(MA)も4%近く下落しました。アメリカン・エキスプレス(AXP)も2%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.09%高い1.73%となりました。ドル円はやや円安に振れ107円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場はドル円が円安となっていることから堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の21,500円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)