【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26355.47  △237.45 (9/4)
NASDAQ: 7976.88  △102.72 (9/4)

1.概況

米国市場は香港政府が「逃亡犯条例」の改正案を撤回し大規模デモが収束に向かうとの期待が高まったうえ、英国のEUからの合意なき離脱が避けられるとの観測も出て反発しました。ダウ平均は183ドル高でスタートすると126ドル高まで弱含む場面もありましたが、堅調に推移すると237ドル高の26,355ドルと反発しこの日の高値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も102ポイント高の7,976ポイントと3日ぶりに反発しています。

2.経済指標等

7月の米貿易収支の赤字額は前月比2.7%減の539憶8900万ドルとなりました。また、米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備理事会(FRB)は、経済活動は緩やかに拡大したとしています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げ、情報技術とコミュニケーション・サービスが1%台後半の上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもインテル(INTC)が4%以上上げたほか、ナイキ(NKE)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も2%近く上昇しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、目標株価の引き上げを受けて動画配信機器のロク(ROKU)が7%以上上げ上場来高値を更新しています。半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)もメモリー価格が下げ止まりつつあるとの指摘を受けて4%高となっています。一方でカジュアル衣料のアメリカン・イーグル・アウトフィッターズ(AEO)が決算で既存店売上高の伸びが市場予想を下回ったことで急落し11%以上下げています。2019年9月期の1株利益の見通しを下方修正した食肉大手のタイソン・フーズ(TSN)も8%近く下げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い1.46%となりました。ドル円は106円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)