【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27140.98  ▼128.99 (7/25)
NASDAQ: 8238.54  ▼82.96 (7/25)

1.概況

米国市場はボーイング(BA)などの下げが重石となり下落しました。22ドル安でスタートしたダウ平均は150ドル安程度まで売られた後一旦持ち直しましたが、再び下げ幅を広げると昼過ぎには207ドル安まで下落しました。その後下げ幅を縮めたダウ平均ですが軟調に推移すると結局128ドル安の27,140ドルで取引を終え続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も82ポイント安の8,238ポイントと4日ぶりに反落となっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万件減の20万6000件となり悪化を見込んでいた市場予想に反して改善しました。また、6月の米耐久財受注額は前月比2.0%増となり市場予想を上回りました。民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注も前月比1.9%増となりこちらも市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げ、エネルギーが1%を超える下落となりました。

4.個別銘柄動向

ボーイングが3%以上下げダウ平均を1銘柄で90ドル余り押し下げました。サウスウエスト航空(LUV)が2度の墜落事故を起こした737MAXの運航停止を2020年1月5日まで延長すると発表したことで運航停止の長期化を警戒した売りが出ました。また、決算で最終損益が赤字となり市場予想も下回った電気自動車のテスラ(TSLA)も13%以上下げ急落しています。決済サービス大手のペイパル・ホールディングス(PYPL)も決算で2019年12月期の売上高の見通しを引き下げたことで5%余り下げたほか、フェイスブック(FB)も決算説明会で目先の成長が鈍化する可能性が示されたことで2%近く下げています。さらに取引終了後に決算を発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)は1株利益が市場予想を下回ったことなどから時間外で下落しています。

一方で製薬のブリストル・マイヤーズスクイブ(BMY)が決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことから5%高となりました。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い2.08%となりました。ドル円は円安に振れ108円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が円安を支えに下げ渋る展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)