米ドル/円、6月5日からのモミアイ相場

前回のコラム「米ドル/円、7月23日変化日の位置とそこからの方向が大事」では各均衡表の位置を整理し、大きく動き出すのはまだ先のことであるが7月23日重要変化日の位置とそこからの方向が大事なことには変わりはないとしました。

実際の変動は7月10日108.988円からの下落となり、直近安値は7月15日107.796円、7月11日から16日現在まで何とか日足基準線に支えられている状態と言えます。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

最重要とする変化日は7月23日です。ここまで6月5日からのモミアイ相場であり、下落時間に対するモミアイ時間としての変化日は多々あります。

・6月5日までの下落時間31日
・6月25日までの下落時間19日、26日、45日

6月5日から31日目が7月17日、45日目が8月6日となりますが、モミアイ起点からの基本数値もまた大事ですから、33日目7月19日、42日目8月1日もまた大いにヒントになります。

8月6日は4月高値から75日目と76日の大事な時間経過がなされるポイントであり、これ以上のモミアイは考えにくいと捉えます。場合によっては、6月25日安値を中心とする対等数値の時間を使ってモミアイ相場を演じる可能性があることも一応押さえておいてください。

6月25日安値を中心とする対等数値変化日は7月19日、7月30日、8月6日、8月26日となり、8月6日が重なっています。

さて、直近変動では7月10日高値と6月25日安値の間の動きであれば、基準線は107.883円のまま7月30日まで動かないことがあらかじめわかっています。対して転換線は現在位置から下げるようなら能動的に下げることになりますし、仮に安値割れが無ければ7月23日から下げ始めることになります。

今一度基準線と転換線が交わってくる可能性が高いということであり、これら変化日のいずれで均衡表が交わってくるかはここでは非常に大事と言えるでしょう。

現在、何とか6月5日水準のモミアイ相場となってはいますが、先週下げたことは決して良い形ではありません。相場の現在位置を今回は9週足、9ヶ月足で確認しておきます。

【図表2】米ドル/円(9週足)
出所:筆者作成

図は先週までの米ドル/円9週足となります。

2018年3月安値までの下落で17陰連を出し、それに対応する形で16陽連、その後の1陰、3陽、1陰は一種のモミアイであり、その後の10陽連(昨年10月までの上昇)は上げと見なせる形です。

その後2陰、1陽を経て(これもまたモミアイ)10陰連を出しましたが、この陰連も前10陽連に対応するものとなっています。さらにその後、9陽連を経てこれまでの下落で11陰連を出しましたが、9陰連目、先々週の10陰連目からも陽転できず先週11陰連となってしまっています。

今週110.072円以上で来週(7月23日変化日週)109.318円以上で引けなければ陽転できませんから、恐らく13陰連は確実です。しかしながら再来週(6月5日安値週から9週目)に108.311円以上であれば陽転できることとなり、その意味でも6月5日安値水準を割らずに推移できるかどうかは非常に大事なポイントとなるのです。

図を見るとわかるように、陰連数、陽連数もまた基本数値に律せられやすい傾向があり、13陰連での陽転がなければ17陰連続く可能性を考慮せねばなりません。

また、9週足の陽転が試される再来週は、週足転換線が現在の日足基準線107.883円まで受動的に下げきってきますので、下放れの可能性も孕む状態といえるでしょう。

はっきりしているのは、これら変化日までに6月25日安値を割り込むようなら9週足好転の可能性はさらに遠のくということなので、その点もよく考慮してください。

【図表3】米ドル/円(9ヶ月足)
出所:筆者作成

図は米ドル/円9ヶ月足となります。

2015年高値に至る上昇過程での陽連時代を経て、9陰連→9陽連→2陰→1陽→1陰→1陽→8陰連→4陽連→1陰→2陽→4陰連目となっています。

前4陽連に対する4陰連目であり、今後の陰連継続は決して良い形ではありません。月足均衡表もすでに先行スパン下限を割り込んでおり、現在位置からの下落は下げを極端化しかねぬことが月足からわかることです。

9月110円でようやく9ヶ月足が好転できることを考えれば、直ちに上昇時代に入れぬことは明確です。

マネックスのチャート(高機能ツール マネックストレーダーFX)で、遅行スパンを9に設定して相場実線との関係を見れば9ヶ月足、9週足の陰陽については把握できます。ご確認ください。


※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。