【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26783.49 ▼22.65 (7/9)
NASDAQ: 8141.73 △43.35 (7/9)
1.概況
米国市場はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控えて様子見となるなか高安まちまちとなりました。81ドル安でスタートしたダウ平均はまもなくして140ドル安まで売られた後一日を通して徐々に下げ幅を縮める展開となり引け間際に1ドル高とわずかにプラスとなる場面もありましたが、前日終値近辺では上値が重く引けにかけて再びマイナスに転じると結局22ドル安の26,783ドルで取引を終え3日続落となっています。
一方でS&P500株価指数が3ポイント高の2,979ポイントと3日ぶりに反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も43ポイント高の8,141ポイントとこちらも3日ぶりの反発となっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や金融、一般消費財・サービスなどの8業種が上げました。一方で素材と生活必需品、資本財・サービスの3業種が下げ、素材が1%安となっています。
4.個別銘柄動向
スリーエム(MMM)が投資判断の引き下げを受けて2%余り下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、鉱山のフリーポート・マクモラン(FCX)も目標株価の引き下げを嫌気して3%以上下げています。
一方でシスコシステムズ(CSCO)が26億ドルで買収すると発表した通信機器のアカシア・コミュニケーションズ(ACIA)が急伸し35%余り上げました。シスコシステムズも小幅に上げています。さらに決済サービスのスクエア(SQ)が投資判断の引き上げを受けて6%以上上げたほか、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も目標株価の引き上げを好感して3%を超える上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.06%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなかFRB議長の議会証言を控えて様子見ムードの強い一日となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)