東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は43円高の2万1746円と小幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場が休場で材料難のなか、日経平均は1円高の2万1703円と横ばいで寄り付きました。寄り付き後の日経平均は昨日の終値を挟んでの小動きとなりました。11時頃に一時54円安まで下落した日経平均ですがすぐに盛り返すと前場を10円安で終えました。日経平均は後場に入ってもしばらくは前日終値を挟んだ推移が続きましたが、取引終盤は小幅なプラス圏での推移となり結局43円高と高値引けとなりました。東証1部の売買代金は依然として低水準で1兆5525億円となりました。

東証33業種は海運業や小売業、精密機器、保険業、空運業などの21業種が上昇しました。一方で鉱業や電気・ガス業、パルプ・紙、水産・農林業などの12業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。東京エレクトロン(8035)が3%近く上げたほか、任天堂(7974)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、セブン&アイ・ホールディングス(3382)、ZOZO(3092)、三菱UFJ(8306)がいずれも上昇しました。第1四半期の営業利益が前年同期比4.6%増と堅調だったセブン&アイ・ホールディングスは3.6%高となりました。一方で売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が1.4%安となったほか、ファーストリテイリング(9983)、楽天(4755)も下落しました。楽天は大手証券が投資判断を引き下げたことを受け3%超下げています。

材料が出たところでは6月の既存店売上高が前年同月比8.8%増と堅調だった複合レジャー施設運営のラウンドワン(4680)が6%近く上昇しました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は米国市場が休場で材料難のなか小動きとなりました。今夜の米国市場では日本時間21時30分に6月の米雇用統計が発表されます。市場予想では雇用者数や平均時給といった主要項目は堅調な内容が予想されています。市場予想を下回る低調な内容であれば連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待が高まって米国株式市場には追い風となりそうですが、一方でドル円には円高圧力となる可能性がありそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)