東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は128円高の2万1462円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。連邦公開市場委員会(FOMC)で近い将来利下げが行われることが示唆されたことが好感され、昨日の米国市場は上昇しました。こうしたなか日経平均は83円高の2万1417円と続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に43円高まで上げ幅を縮める場面がありましたが盛り返すと再び上げ幅を広げて前場を130円高で終えました。日経平均は後場に入っても堅調に推移すると一時は157円高まで上昇し結局128円高で取引を終えました。
東証1部の売買代金は1兆7927億円となりました。東証33業種は海運業や証券商品先物、水産・農林業、精密機器などの23業種が上昇しました。一方で輸送用機器や石油石炭製品、空運業などの10業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2.6%高となったほか、ファーストリテイリング(9983)、任天堂(7974)、ソニー(6758)、東京エレクトロン(8035)、太陽誘電(6976)が上昇しました。一方でキーエンス(6861)、トヨタ自動車(7203)、村田製作所(6981)、三井住友(8316)は下げています。なかでも大手証券がレーティングと目標株価を引き下げたキーエンスは1%強下げています。
材料が出たところでは、建設工事会社の明星工業(1976)が6%超の大幅高となりました。自社株買いの実施を発表したことが好感されました。
VIEW POINT: 明日への視点
FOMCでの今後の利下げ示唆を受け日経平均は買われました。1点気がかりなのが円高の進行です。米長期金利の低下を受けてかドル円は一時107円台前半まで円高に振れました。本日の株式市場では大きな悪材料視はされませんでしたが、一段の円高が進めば企業業績の足かせとして意識されそうで今後はドル円動向に注目が集まりそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)