東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は69円高の2万1204円と小幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で米国がメキシコへの関税計画を取り下げたことを受け主要指数は上昇しましたが、昨日日本市場は既にその上昇を織り込んでいたことから、日経平均は34円安の2万1099円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に67円安まで下落しましたが、持ち直すと間もなくプラスに転じました。

日経平均はその後じりじりと上げ幅を広げて前場を73円高で終えました。日経平均は後場に入ってすぐに92円高と1日の高値をつけましたがその後はやや上げ幅を縮めました。日経平均は結局69円高と小幅に続伸して取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆6720億円の低水準でした。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。ソフトバンクグループ(9984)やトヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、三菱UFJ(8306)、KDDI(9433)、東京エレクトロン(8035)、NTT(9432)がいずれも上昇しています。一方で任天堂(7974)、ファーストリテイリング(9983)、キーエンス(6861)が下げています。

材料が出たところでは、就職情報サービス会社の学情(2301)が5%超の大幅安となりました。2-4月期の業績が前年同期比減収減益となったことが嫌気されました。一方で5月の月次売上高が前年同月比22.6%増だったと発表した工場や工事用資材のネット販売を手がけるMonotaRO(3064)は7%超の大幅高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は一時下落したものの小幅に続伸しました。ただ、市場の売買代金は非常に少ない点が気がかりです。先週末の米雇用統計が市場予想を大幅に下回る低調な内容だったなかで近日中に米国で利下げが行われるのではとの期待が高まっており、足元の株高につながっています。まずは6月18日から19日に行われる連邦公開市場委員会(FOMC)での決定内容がマーケットの最大の注目点と言えそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)