【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25585.69  △95.22 (5/24)
NASDAQ: 7637.01  △8.73 (5/24)

1.概況

先週末の米国市場はトランプ大統領が中国との貿易交渉は早期に終了するとの見方を示したことで米中貿易摩擦への過度な警戒が後退し3日ぶりに反発しました。60ドル高でスタートしたダウ平均は180ドル高まで上昇したあと前日終値近辺まで上げ幅を縮めましたが、マイナスに転じることなく底堅さをみせると再び上げ幅を広げる展開となりました。引けまで堅調に推移したダウ平均は結局95ドル高の25,585ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も8ポイント高の7,637ポイントとなっています。

2.経済指標等

4月の米耐久財受注額は前月比2.1%減となり市場予想を下回りました。民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注も前月比0.9%減となりこちらも市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や素材、エネルギーなどの9業種が上げました。一方で生活必需品と公益事業が下げています。

4.個別銘柄動向

米連邦航空局が早ければ6月下旬に旅客機737MAXの米国での運航再開を許可する見通しと伝わったことでボーイング(BA)が1%以上上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、パソコン・プリンター大手のHP(HPQ)が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで4%を上回る上昇となりました。写真・動画共有アプリのスナップチャットを展開するスナップ(SNAP)もスナップチャット上でユーザーによる音楽ファイルの投稿を可能にすることを検討していると伝わったことで買われ4%近く上げています。

一方でスポーツシューズ小売大手のフット・ロッカー(FL)が決算で1株利益が市場予想を下回ったことなどで急落し16%近く下げています。

5.為替・金利等

メモリアルデー祝日の前営業日で債券市場は短縮取引でしたが長期金利は変わらずの2.32%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はやや円高となっているドル円などの動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)