前回4月23日掲載のコラム「ユーロ/米ドル、日足と週足の注意点」では、ユーロ/米ドル変化日は4月26日、27日、5月1日、9日などあるものの、変化日よりも4月2日を割るか否かのほうが大事と述べました。

4月24日に4月2日安値割れとなり、変化日4月26日までの下落後、同じく変化日5月1日までの反発を経て動かぬ日足基準線を超えられぬという相場位置にあります。

4月26日安値は下げ止まりの妥当性は一応あるものの、前回述べたように9週足、26週足の観点から低迷長期化は免れぬ形になってしまいました。

均衡表における下支えの限界である、月足先行スパン下限までの下値余地もあります。

現在位置から上昇あっても、4月26日から細かい上げ三波動で先行スパン下限が精いっぱいであり、戻り相場を安易に期待できるものではありません。

あまり楽観視しないほうが良いでしょう。

現時点で考慮すべき下げ三波動を確認

[1]2018年8月15日から9月24日までを第二波動とする三波動

【図表1】ユーロ/米ドル(日足)
出所:筆者作成

5月1日に最大の時間経過となりましたが、5月1日は基準線での高値決まりとなっています。

5月1日の上髭を無視すればこの水準は2018年11月安値、2019年3月7日安値水準であるため、3月7日安値割れは綾である可能性は残すが少なくとも5月1日E値以上の上昇がなければその証明にはつながりません。

[2]2018年11月12日から2019年1月10日までを第二波動とする三波動

2018年9月24日から2019年1月10日まで78日に対し、2019年1月10日から4月26日まで77日の三波動、これもまた最大時間を経過しています。

【図表2】ユーロ/米ドル(日足)
出所:筆者作成

[3]3月7日から20日までを第二波動とする下げ三波動

【図表3】ユーロ/米ドル(日足)
出所:筆者作成

3月20日までを第二波動とする変化日は5月2日、7日、28日となり、今日5月7日からの反応は目先においては大事と言えます。現在位置からの下落では3月20日起点、4月12日起点の細かい下げ三波動も重視せねばなりません。

【図表4】ユーロ/米ドル(日足)
出所:筆者作成

前回のコラム「ユーロ/米ドル、日足と週足の注意点」で述べたように、3月7日安値圏は時間的には2014年10月高値からの中間波動の時間的限界位置にあるものでした。

懸念すべきは3月安値割れによって時間的には2014年5月高値からの下げ三波動の時間関係が下げの影響力として働きかねないことが問題であります。

米ドル/円は今のところ不明瞭

米ドル/円に関しては4月23日のコメントで9週足の在り方が大事とし、現在位置では悪化の懸念が強いと述べました。

先週9週足は陰転し、昨日大きく下げる結果となっています。

米ドル/円相場に関しては、2018年12月25日からの底値モミとしての観点と2019年1月からの上昇後2月14日からの高値持ち合いの観点の2つを重視してきています。しかし、現在安値は2018年12月25日安値を割らずにいること、また2月14日水準を中心とする下げ幅に収まっていることから今のところ下げが明確であるとの判断ではありません。

下げるケースでは3月15日からの下落日数15日が2019年1月3日までの下落日数15日に対応したように15日、26日、38日の影響を重視せねばなりません。

動かないようなら5月14日からどうかが非常に大事となります。

次回は米ドル/円を中心としたコメントに戻ります。