財布は「長財布がいい」「黄色がいい」など諸説ありますが、そういった財布を買ったってお金が増えたり、貯まるようになるわけではないことを実感している人も多いと思います。財布はその外観よりも、「使い方」でお金の流れを大きく変えることができます。お金が貯まる財布を作ることができるのです。
財布の中身の目的と役割は何?
家賃や水道光熱費、スマホ代などとは異なり、毎日使う食費や日用品等に対する支出は、財布で管理することが多いですよね。クレジットカードであっても、カードで決済をするという行為は、頻繁ではないかと思います。
つまり、財布とは「日々出ていくお金を管理する場所」です。これが目的であり、役割であると言えます。ここがうまく管理できないと、お金はどんどん出ていき、なかなか貯まりません。生活するために、いつも財布からお金は出ていくものだということを、きちんと認識しておかなくてはなりませんね。
この財布をより効率よく使うために必要なのは、「きちんと整理しておく」こと。レシートがごっそり入っていたり、ポイントカードや割引券が入りっぱなしだったりすると、お金がいくら入っているのか、すぐにわかりません。財布に入っている金額をきちんと把握できていれば、使いすぎや減り具合を把握しやすくなります。
財布の中身は、レシートは早めに抜き、ポイントカードや割引券は「よく使うお店」のもの以外は処分する。いつまでたってもポイントを貯めた恩恵が受けられないのは、単なる財布の肥やしにしかなりませんから。
こうしてすっきりさせ、お札は金額順に入れるルールを作ると、いつでも「この財布には○○円入っている」ということがわかります。
わかりやすい財布ができたら、予算管理をしてみよう
財布を整理できたら、「1週間いくらで暮らすか」の予算を決めましょう。1ヶ月いくら使うかが把握できていれば、単純に5週間で割って予算を出しましょう。財布から1ヶ月いくら払っているかわからないという場合は、1ヶ月ほど、記録をつけてそれをもとに計算してみましょう。
予算は毎週同じ曜日に財布に入れます。月曜と決めたなら月曜に予算を入れ、1週間暮らします。はじめは予算内で暮らすのは大変かもしれません。予算をオーバーしたら、次の週の予算から前借りします。そして次の週は予算からオーバーした金額を除いた金額で暮らします。
こういうことを繰り返していると、だんだんと「お金が減るスピード」がわかってきますから、今週は使いすぎているとか、予算内で使っているとか、いろいろな評価をすることができます。それが結果的にお金の使い方に変化を生み、お金が貯まる財布を作ることができるようになります。
クレジットカードの場合は1週間の管理は難しいですが、クレジットからプリペイド型のカード、例えばLINE PayやKyash(キャッシュ)というような、クレジットカードブランドが付いたチャージ型のカードを利用すると、管理しやすくなります。
臨時支出用に「予備費」を持てば、問題なし
食費や日用品などはこのように管理していけますが、生活をしていると「学校で集金される絵の具代などはどうするの?」「病院代は?」など疑問がわくでしょう。これらは予備費でカバーしましょう。万が一に備えて財布の別な場所に持っているだけです。金額は予期される範囲でよいと思います。
この財布管理術は、1人暮らしでも、ご夫婦、ご家族、年金暮らしでもやり方は変わりません。財布に目的と役割を持たせることで、お金の流れがとても整います。無理な節約をするのではなく、自然にお金を適切に使おうとするようになるので、お金も自然に貯まるようになっていきます。
面倒だと感じる人もいるでしょうが、家計簿いらずで支出を管理できる便利な方法でもあります。お金を効率よく貯められるようになるために、ぜひ一度、財布の使い方を見直してみてください。