まずはFOMC終了後に注目
先週、東京証券取引所が発表した、3月第1週(3月4日~3月8日)の投資主体別売買動向では、海外投資家が日本の現物株を大きく売り越し、先物との合算ベースで4週ぶりの大幅売り越しとなりました。昨年12月第2週(6,098億円の売り越し)以来の大きさです。
今年はこれまで、週間ベースでは売り買いまちまち。3月後半も売り越し気味のスタンスが予想されます。しかし、一方で今週は国内の機関投資家からの期末特有の益出し売りが一巡する可能性が高く、最終週に向けて需給は改善する見込み。
例年、海外投資家は4月から買い越し基調に転じる、あるいは買い越し額を膨らませる傾向があります。昨年は1月第2週~3月第4週まで12週連続で売り越したあと、4月第1週から買い越しに転じました。また、昨年までの16年間における月次別の累積売買動向(図表1)をみると、4月はダントツで買い越し額が増加する傾向が強いのです。
【図表1】海外投資家の月次別累積売買動向(2003~2018年)
今年の4月に関しては、昨年10月高値に対する信用買いの期日なども到来(6ヶ月後)することもあり、需給改善に期待できそうです。
ただ、まずはFOMC(~3月20日)終了後に注目です。FOMC終了後、パウエルFRB議長の会見は日本時間で祝日(3月21日)の早朝となります。会見直後が祝日のせいか、週初からの日本株は気の抜けたような展開ですが、FOMCを消化した米国市場の上昇が続く場合、祝日明けの3月22日は期待大。3月本決算銘柄への権利・配当取り目的の駆け込み的な買いも交え、日本株は騰勢を強める展開もあるでしょう。