【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

前回コラム「米ドル/円、問題は波動数の多さ」では、1月3日からの上昇は波動数を重ねすぎであり、未だに1月3日の下髭に対してはっきりした結論が出せぬこと述べました。

現時点で重視するのは昨年12月25日起点のモミアイ相場の観点であり、1月3日以降の上げ三波動と重なるだけに計算値、変化日での反動安の可能性が残るとしています。

実際の変動は2月14日111.127までの上昇があったものの、昨年12月26日高値を超えきれずに動かぬ状態となっています。

2月14日まで細かく見れば、7波動(37日間)、昨年11月高値からの下落(38日間)もまた7波動でありまして、現在位置からの変化は非常に大事であることがわかるでしょう。

時間的には、長期変遷上の変化日として2月18日、22日(1月最初のコラム「新年波乱をどう捉えるか」をご確認ください)を重視していますが、他にも次のような時間関係となっています。

(1)2017年11月6日高値からの変動
2017年11月6日高値から2018年3月26日安値まで100日間の下落に対し昨年10月4日高値から100日目が2月21日。

2018年10月高値はわずかながら2017年11月高値を上抜き、今年1月3日安値はわずかながら2018年3月安値を割り込む外孕みY構成をなしています。このようなケースでは中間波動の節目として三波動構成変化日同様の時間関係を重視します。

(2)2018年10月高値を中心とする対等数値
2018年5月21日から10月4日まで99日間に対し10月4日から99日目が2月20日。
直近2月14日高値111.127と2018年5月21日高値111.394が同水準であることが大事であります。

2018年5月21日はモミアイ相場基点として昨年コメント前半重視したものとなりますが2018年10月26日安値、12月26日高値とこの水準をつけており、尚重要な相場水準であることを示唆しています。

このようなケースでは10月4日高値を中心とする対等数値、あるいは1月3日安値を中心とする対等数値がそのままモミアイ相場の大事な分岐点になることがあります。

(3)10月高値からの時間経過
2018年10月4日から101日目の基本数値が2月22日。

10月4日高値から51日目が12月13日高値、65日目が1月3日安値。

このように基本数値で高値決まり、安値決まりを見せるケースでは起点そのものの重要性を意味することが多いのですが、ここでは高値から相場が下放れする12月13日までの日数が51日間であることが興味深い点ということになります。

長期的には、2016年6月安値から689日目が2月18日、693日目が2月22日となりまして、大事な変化日が続くことになります。ここまで1月3日以降の三波動で三波動の時間内に計算値を超えていない以上、転換線割れには特に注意が必要ということになります。

転換線割れでも基準線、先行スパンが下支えとして控えるものの、2月14日高値からの小さな下げ三波動とならぬ場合は10月4日起点で時間関係を考慮せねばならず、これら均衡表での下げ止まりを確信できません。

また9週足は111.408を今週引け値で上抜いてはじめて陽転となりますが、26の遅行スパン同様9の遅行スパンも相場実線に沿って下落してしまうケースは多いのであります。

2月18日が小さな押し目になっているだけに2月14日を上抜けば(9週足の陽転にもつながる)目先の上昇は期待できるものの先週のべた計算値水準を上抜かぬ限り上昇相場の加速は考えにくいものがあります。

2月22日を越えれば3月1日が大事な変化日となりますが3月1日は日経平均株価など他の相場の変化日と重なるだけに米ドル/円もまた3月1日のほうが大事かもしれません。