前回のコラム「米ドル/円、2月の重要変化日」では2月の重要変化日として2月11日、18日、22日を提示、2月7日から下げるようなら2月25日も大事になってくると述べ、日足、週足、月足の各均衡表水準に限定されるかどうかが大事としました。

実際の変動は2月11日の陽線で高値を更新し、2月12日現在わずかながら続伸する形となっています。

目先の細かい上げ三波動を継続していることとなり、日足均衡表では上値を阻む線は無いのでありますが、週足(遅行スパン)、月足(基準線)では完全な好転状態とは言えず上昇継続かどうか今のところはっきりしないのであります。

現在位置での問題はやはり1月3日安値からの波動数の多さであります。

1月3日から見れば細かく7波動を成していることが分かりますが、細かく刻まれていることで変化日、計算値が細かく出てきてしまうということがまず一点、そこで出てくる変化日、計算値が昨年12月25日安値起点のモミアイ相場の重要な分岐点と重なるケースでは特にその影響を受けやすいという事であります。

少し丁寧に確認しましょう。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

下落時間に対するモミアイ相場という観点から12月25日からのモミアイ相場ととらえれば、12月25日までの下落日数20日、32日、59日、1月3日までの下落日数26日、38日、65日が大事であります。

モミアイ相場分岐点としては12月25日から20日目、32日目、59日目だけでなく26日目、38日目、65日目が変化日として出てきます。

26日の一日違い27日目が1月31日安値、32日目2月7日は同水準とみなしてよいでしょう。38日目は2月15日となります。

同時に1月3日を中心とする対等、数値もモミアイか否かに関わらず大事でありまして、26日目2月7日は12月25日起点の変化日と重なるものでありました。38日目は2月26日となります。

次に目先の細かい三波動構成を見てみましょう。

第二波動とみなせるのは1月23日から1月31日までの下落、2月4日から6日までの下落部分となります(1月8日から11日までの下落部分も途中過程では第二波動となりますが、既に時間も経過し計算値も達成していますのでここでは問題視しません)。

【図表2】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

1月23日から1月31日を第二波動とした場合の変化日は1月23日から15日目2月12日、1月31日から10日目2月13日、15日目2月20日、16日目2月21日、21日目2月28日です。

計算値はE112.324円(1月11日起点)、115.424円(1月3日起点)N110.736円(1月11日起点)、113.926円(1月3日起点)、NT112.426円(1月3日起点)、V111.498円となります。

今日2月12日はこの三波動構成での最初の変化日でありますが、このうち最小のN計算値も達成できておりません。

また2月4日から2月6日までを第二波動とする変化日は、2月4日から18日目、23日目、2月6日から18日目、20日目、23日目、25日目です。1月31日を起点とすれば、2月6日まで5日、2月6日から5日目の今日が最初の変化日となります。

この小さな三波動構成計算値はE111.824円、N111.220円、V110.765円、NT110.616円となりまして、ここでも計算値を達成できていないことになります。

この細かい波動変遷で1月23日高値、2月4日、6日が2018年12月25日安値水準と重なっている事実が非常に大事でありまして、12日、13日、15日は細かく計算値達成からの反動安の可能性を残す状態であるという事です。

現在位置からの反動の有無は9週足の観点からも大事となります。

9週足は週足9の遅行スパンとほぼ同じ考え方によるものですが、昨年末からの下落によって9週足は陰転し今週が9陰連目となっています。

来週110.936円以上で陽転となりますが、この水準が各計算値の重なりと一致することも大事でありましょう。

各観点から変化日が一致していないだけにここでは波乱もあり得るものとなりますが、そのようなケースでこそ均衡表各線とのかかわりを重視してください。

今のところは1月3日の下髭は単なる綾に過ぎないとの見方に傾きつつありますが、その割には上昇力に欠けるということも気になるところであります。