このレポートのまとめ
- アルファベットの決算は良かった
- ブルーム・エナジーの決算は良かった
- ウォルト・ディズニーの決算は良かった
- スポティファイの決算は、まちまちだった
- ツイッターの決算はガイダンスが悪かった
- タペストリーの決算は悪かった
- ゼネラル・モーターズの決算は良かった
- スナップの決算はガイダンスが悪かった
■アルファベット(GOOG)
アルファベット(ティッカーシンボル:GOOG)の第4四半期決算は一株利益(EPS)が予想10.91ドルに対し10.95ドル(但し一時益を除く※)、売上高が予想389.1億ドルに対し392.8億ドル、売上高成長率は前年同期比+21.5%でした。
(※)今期のGAAP EPSは12.77ドルでしたが、これは12.52億ドルの非流通債券に絡むペーパー・ゲインを一時益として計上しています。
グーグル・プロパティーズ売上高は270.2億ドルでした。前年同期は222.4億ドルでした。
グーグル・ネットワーク・メンバー・プロパティー売上高は56.1億ドルでした。前年同期は49.9億ドルでした。
アザー・ベッツ売上高は1.54億ドルでした。前年同期は1.31億ドルでした。
グーグル営業利益は97億ドルでした。前年同期は85.95億ドルでした。
アザー・ベッツ営業利益は-13.3億ドルでした。前年同期は-7.48億ドルでした。
ペイド・クリックは前年同期比+66%、前期比+22%でした。
コスト・パー・クリックは前年同期比-29%、前期比-9%でした。
グーグル・ネットワーク・メンバー・プロパティーにおけるインプレッション数は前年同期比+7%、前期比+7%でした。
グーグル・ネットワーク・メンバー・プロパティーにおけるコスト・パー・インプレッションは前年同期比+5%、前期比+7%でした。
広告売上高に占めるTAC(トラフィック・アクイジション・コスト)は23%でした。前年同期は24%でした。
営業キャッシュフローは129.9億ドルでした。フリー・キャッシュフローは59.1億ドルでした。
■ブルーム・エナジー(BE)
ブルーム・エナジー(ティッカーシンボル:BE)の第4四半期決算は一株利益(EPS)が予想-18セントに対し-12セント、売上高が予想2.07億ドルに対し2.14億ドル、売上高成長率は前年同期比+73.2%でした。
修正EBITDAは1,400万ドル、売上高の6.6%でした。
2018年通年の修正EBITDAは6,690万ドルでした。
■ウォルト・ディズニー(DIS)
ウォルト・ディズニー(ティッカーシンボル:DIS)の第1四半期(12月期)決算は一株利益(EPS)が予想1.57ドルに対し1.84ドル、売上高が予想152億ドルに対し153億ドル、売上高成長率は前年同期比-0.3%でした。
営業キャッシュフローは21億ドルでした。前年同期は22.4億ドルでした。
フリー・キャッシュフローは9.04億ドルでした。前年同期は12.6億ドルでした。
部門別売上高は以下の通り:
メディア・ネットワークス 59.2億ドル、前年同期比+7%
テーマパーク 68.2億ドル、前年同期比+5%
映画部門 18.2億ドル、前年同期比-27%
ダイレクト・ツー・コンシュマー(DTC) 9.18億ドル、前年同期比-1%
部門別営業利益は以下の通り:
メディア・ネットワークス 13.3億ドル、前年同期比+7%
テーマパーク 21.5億ドル、前年同期比+10%
映画部門 3.09億ドル、前年同期比-63%
ダイレクト・ツー・コンシュマー(DTC) -1.36億ドル
メディア・ネットワークス部門のうちケーブル・ネットワーク事業売上高は前年比+4%の40億ドル、営業利益は-6%の7.43億ドルでした。営業利益の減少は、傘下のスポーツ専門チャンネルESPN、テレビ局フリーフォームの低迷が原因です。その反面、ディズニー・チャンネルは好調でした。ESPNは番組制作費用が嵩みました。
その反面、アフィリエイト売上高、広告収入は増加しました。ストリーミング配信サービスESPN+のサブスクライバー数は200万人を超えました。過去5ヶ月で2倍になりました。
テーマパーク部門売上高は+5%の68億ドルでした。営業利益は+10%の22億ドルでした。
ダイレクト・ツー・コンシュマー(DTC)事業は、テクノロジーを駆使することで消費者がデジタル・コンテンツをより楽しめるよう工夫を凝らす考えです。
第2四半期はESPN+向けの番組制作費用が増えるので、それが収益を圧迫する予想です。
第1四半期の映画部門は前年比較が苦しかったです。
上海のディズニーランドは来園客数がやや落ち込みました。
■スポティファイ(SPOT)
スポティファイ(ティッカーシンボル:SPOT)の第4四半期決算は、一株利益(EPS)が予想-0.23ユーロに対し黒字の0.36ユーロ、売上高は予想15億ユーロに対し15億ユーロ、売上高成長率は前年同期比+30.1%でした。
プレミアム売上高は+30%の13.2億ユーロでした。ユーザー当たり単価(ARPU)は前年同期比-7%の4.89ユーロでした。ファミリー・プラン、学生プランが全体に占める割合が増えたことがARPU下落の原因です。
プレミアム加入者数は+36%の9,600万人でした。これは事前ガイダンス9,300~9,600万人の上限でした。グーグル・ホームとタイアップしたキャンペーンが功を奏したのとホリデー・キャンペーンにより加入者が増えました。
マンスリー・アクティブ・ユーザー(MAU)は+29%の2.07億人でした。世界全体でMAUが伸びました。
顧客離反率は低下しています。顧客のエンゲージメントは良好です。
同社はポッドキャスト市場に大きな可能性を見出しています。同市場でスポティファイはアップルに大きく劣後しています。
2019年度のグロスマージンはポッドキャスト事業への投資で下方圧力を受けます。22~25%を見込んでいます。なお長期でのグロスマージン目標は不変で30~35%を見込んでいます。
第1四半期売上高は予想14.7億ユーロに対し、新ガイダンス13.5~15.5億ユーロが提示されました。
2019年度売上高は予想67.1億ユーロに対し、新ガイダンス63.5~68億ユーロが提示されました。
■ツイッター(TWTR)
ツイッター(ティッカーシンボル:TWTR)の第4四半期決算は一株利益(EPS)が予想24セントに対し31セント、売上高が予想8.65億ドルに対し9.09億ドル、売上高成長率は前年同期比+24.2%でした。
EBITDAは予想3.45億ドルに対し3.97億ドルでした。売上高に占める比率は44%でした。
マネタイズ可能なデイリー・アクティブ・ユーザー数(MDAU)は、前年同期比+9%の1.26億人でした。オルガニック成長に加え、マーケティングならびに商品の改善が寄与しました。なおツイッターは、引き続きスパムなど好ましくないアカウントを削除しています。
マネタイズ可能なデイリー・アクティブ・ユーザー数とは、ツイッターのウェブサイトならびにツイッター・アプリなどの広告を表示できるサイトにアクセスするユーザーを指します。
マンスリー・アクティブ・ユーザー数は、予想3.21億人に対し3.21億人でした。なお次回からこの指標の公表は止めます。
第1四半期の売上高は予想7.67億ドルに対し、新ガイダンス7.15~7.75億ドルが提示されました。
■タペストリー(TPR)
タペストリー(ティッカーシンボル:TPR)の第2四半期(12月期)決算は一株利益(EPS)が予想1.11ドルに対し1.07ドル、売上高が予想18.6億ドルに対し18.0億ドル、売上高成長率は前年同期比+0.9%でした。
コーチ部門売上高は+2%の12.5億ドルでした。グローバルな既存店売上比較は+1%でした。
ケイト・スペード部門売上高は-1%の4.28億ドルでした。グローバルな既存店売上比較は-11%でした。商品に新鮮味がなかったことが原因だと経営陣はコメントしました。
スチュアート・ワイツマン部門売上高は+3%の1.24億ドルでした。
在庫は7.32億ドルでした。前年同期は66.6億ドルでした。在庫増の主因は地域ディストリビューターからの在庫買い戻しです。
ニコラ・グラスの新作のプロモーションをするため、マーケティング費用の一部を第2四半期ならびに第4四半期から削り、第3四半期にぶつける考えです。
2019年度の一株利益(EPS)は予想2.78ドルに対し新ガイダンス2.55~2.60ドルが提示されました。売上高ガイダンスはこれまでの「+5%前後」を改め、「一桁台の下の方から5%前後」にします。
■ゼネラル・モーターズ(GM)
ゼネラル・モーターズ(ティッカーシンボル:GM)の第4四半期決算は一株利益(EPS)が予想1.21ドルに対し1.43ドル、売上高が予想363.1億ドルに対し384億ドル、売上高成長率は前年同期比+1.8%でした。
同社は1月11日に修正一株利益(EPS)ならびにフリー・キャッシュフローが予想を上回ると発表済みでした。
北米はシルバラド、GMCシエラなどのピックアップ・トラックがフルモデルチェンジしたことで売上ミックスが良かったです。
2019年一株利益(EPS)は予想6.31ドルに対し、新ガイダンス6.50~7.00ドルが、修正フリー・キャッシュフローは45~60億ドルが提示されました。
■スナップ(SNAP)
スナップ(ティッカーシンボル:SNAP)の第4四半期は一株利益(EPS)が予想-8セントに対し-4セント、売上高が予想3.79億ドルに対し3.9億ドル、売上高成長率は前年同期比+36.4%でした。
修正EBITDAは-5,000万ドルでした。これは前年同期の-1.09億ドルから改善しました。市場予想は-8,300万ドルでした。
デイリー・アクティブ・ユーザー数は1.86億人でした。前年同期は1.87億人でした。予想は1.84億人でした。
ARPU(ユーザー当たり単価)は+37%の2.09ドルでした。
ユーザー離反は止まり、ユーザーのエンゲージメントは安定しつつあります。コスト削減の努力で黒字化はあと一息のところまで来ています。
第1四半期売上高は予想3.04億ドルに対し新ガイダンス2.85~3.1億ドルが提示されました。修正EBITDAは予想-1.69億ドルに対し新ガイダンス-1.65から-1.4億ドルが提示されました。