東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は95円高の2万883円と小幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も上昇しましたが新興市場のマザーズ指数は続落しています。

先週末の米国市場は主要指数が高安まちまちで支援材料になりにくかったものの、ドル円が109円台半ばまで円安に振れたことが好感され日経平均は43円高の2万831円と小幅に続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も堅調に推移すると一時は134円高の2万922円まで上げ幅を広げました。その後日経平均は35円高まで上げ幅を縮めましたがマイナス圏に転じることはなく持ち直し前場を109円高で終えました。日経平均は後場に入ると小幅なプラス圏でのもみ合いとなり大きな値動きのないまま結局95円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2729億円となりました。

東証33業種は海運業を除く32業種が上げました。中でもその他製品が3%超上げたほか、石油石炭製品、金属製品、鉄鋼が2%超上げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりましたが、売買代金トップのソニー(6758)は8%の大幅安となりました。10-12月の売上高が前年同期比10%減と冴えなかったことに加え、通期の売上高予想を下方修正したことが嫌気されました。その他にファーストリテイリング(9983)も小幅に下げています。

一方で任天堂(7974)、ソフトバンクグループ(9984)、ガンホー(3765)、武田薬品(4502)、キーエンス(6861)、日立(6501)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)がいずれも上昇しました。中でも「パズドラ」などのスマートフォン向けゲームを手がけるガンホーは10-12月の売上高が前年同期比36%増と18四半期ぶりに増加に転じたほか、自社株買いを発表したことも好感され26%近い大幅高となっています。また、10-12月期の業績が堅調だったキーエンスも5%近く上げています。

その他材料が出たところでは、10-12月期が前年同期比4%近い営業減益となった家電量販店のエディオン(2730)が8%超下げています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は円安を好感して続伸しました。ドル円は110円、日経平均は2万1000円という節目を超えられるかが足元のポイントとなりそうです。今週は引き続き日本企業の決算発表が数多く行われます。中でも8日(金)には500社以上が決算発表を行います。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)