下落相場の出口になるか注目

今年初のSQ(特別清算指数)算出日となった先週の日経平均は反発となり、週の高値圏で終えました。週足チャートのローソク足は前週から窓(連続するローソク足の間に空間ができること)を開けたことになります。

具体的に前週というのは大発会(1月4日)の1日だけの動きのことで、この週だけ日足と同じになるのですが、週足であることに変わりありません。1月7日から始まる1週間の値動きが、大発会の日の高値から空間を形成して推移したということです。TOPIX(東証株価指数)も同じです。

窓が開くと相場に勢いがあるという目安になります。窓はトレンドの転換点やトレンドに勢いがつく前に出現します。1つのトレンドにたくさんの窓が入っていることもよくありますが、最終的に1つ前の窓を埋めるとひと相場が終わると言われます。

また、窓は日足チャートではよく出現しますが、週足や月足になると頻繁には見られません。日経平均の週足では2015年以降でも数多くありません。

最近では、昨年10月高値を起点に窓を開けた陰線のローソク足から下落トレンドが始まりました。それ以降は窓を形成することなく下落相場が続きましたが、先週の上昇によって窓が形成されました。下落相場の出口になるかが注目されます。

【図表】日経平均(週足)
出所:マネックス証券作成

今月下旬からの決算発表による反応がカギに

ただ、窓はいつか埋めるとも言われていて、すぐに埋めてしまうと、あまり強い相場ではないことを意味しますので注意が必要です。

さて、コア30銘柄で見ると大半は同じパターンで終えています。このまま、窓を残して上昇が続くか、もしくは早々に下落によって窓を埋めてしまうかは、当面の方向性を見る上で重要となります。

それが証明されるのが、おそらく、今月下旬からスタートする決算(主には3月期決算の第3四半期)発表が株価にどのように影響してくるかです。2月決算に変わった安川電機が先週に決算を発表しましたが、窓を残すかたちを維持して上昇しています。

これから発表する個別株も決算発表による反応がカギとなりそうです。窓を埋める個別株が多ければ、全体的にも一段安に警戒するべきです。しかし、窓を残して上昇する個別株が多い場合(悪い決算も含めて織り込み済の反応で買われていく場合)、日経平均は昨年12月26日安値を起点に年央にかけて戻り高値を付けにいく可能性が高まると思われます。