みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。12月に入って1週間が過ぎましたが、前週から株価はどのように変化したのでしょうか。

前回は「75日移動平均線上を回復できるまでは、埋まっていない窓のうち3月の窓を埋める可能性の方が高くなっているのではないかと考える必要がありそうです」としましたが、窓は埋められたのでしょうか。それともまた新しい窓が発生したのでしょうか。確認したいと思います。

【図表1】 日経平均株価 (日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成

 

上記のチャートを見ると分かりますが、前回指摘した通り、75日移動平均線に押し返されてから一気に下落して25日移動平均線も下回る結果となっています。またそのあいだに新たな窓が2つあいているのが分かります。

このように11月22日から12月3日まで7連騰したあと反落して一気に値下がりしているわけですが、このとき発生した窓は過去の値幅の範囲内での窓になりますので、それぞれコモンギャップ(普通の窓)ということになりそうです。ただ、下落途中で窓が発生していることから、下落が加速することを示唆していたと言えそうです。

そうしたなか、10月29日の終値ベースの安値を割り込み、まだ埋まっていない3月の窓に接近していますので、このまま下落が続いて3月の窓を埋める可能性が高まってきました。一方で、先週の下落が続くなかで新たに発生した窓が2つありますが、この窓も埋めるのかどうかが注目されます。

このような12月11日の終値の上と下にそれぞれ埋まっていない窓があるため、上下どちらの窓から埋めるのかが注目されるところです。そこで注目したいのが、短期のトレンドを示す5日移動平均線と株価(ローソク足)の位置です。

仮に下向きの5日移動平均線を上回ることができないようですと、3月に発生した窓を埋める可能性が高くなる反面、5日移動平均線を上回るようですと、短期的な戻りのトレンドが発生して新たに発生した窓を埋める可能性が出てきます。

このように、発生した窓とトレンドに加え株価との位置関係を確認することで、上下どちらの窓を埋めることになるのかの判断材料になると思われますので、みなさんも参考にするようにしてください。