【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 24464.69 ▼0.95 (11/21)
NASDAQ: 6972.25 △63.43 (11/21)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は前日まで大きく下げていたことの反動もあって76ドル高でスタートするとその後も堅調に推移し上げ幅を広げ午後には200ドル高余りまで買われました。しかし、感謝祭の祝日の前日ということもあって引けにかけて手仕舞い売りに押されて急速に上げ幅を縮めると引き間際に小幅なマイナスに転じ結局0.95ドル安の24,464ドルと3日続落となりほぼ横ばいで取引を終えています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は63ポイント高の6,972ポイントと4日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
10月の米耐久財受注額は前月比4.4%減となり市場予想を下回りました。民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注も前月から横ばいとなり市場予想を下回っています。また、11月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も97.5と速報値から0.8ポイント下方修正され市場予想を下回りました。さらに先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比3000件増の22万4000件となり改善を見込んでいた市場予想に反して悪化しました。一方で10月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比1.4%増の522万戸となり市場予想を上回りました。10月の米景気先行指標総合指数は前月比0.1%上昇し市場予想と一致しています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、エネルギーと通信サービス、一般消費財・サービスが1%以上上昇しました。一方で4業種が下げ、公益事業が1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
農機・建機のディア(DE)が決算で大幅な増益見通しを示したことで買われ2%を超える上昇となりました。また、設計ソフトのオートデスク(ADSK)も決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで急伸し10%近く上げたほか、スポーツ用品販売のフットロッカー(FL)も決算で既存店売上高が市場予想を上回ったことで15%近く上昇し急伸となっています。さらにギャップ(GPS)は決算で既存店売上高が市場予想を下回ったものの、不採算店舗閉鎖への期待から4%以上上げています。一方でジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が3%安となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの3.06%となりました。ドル円は113円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国市場が下げ止まったことやドル円がやや円安となっていることから本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が5日移動平均線(昨日時点で21,679円)を上回ってくるような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)