東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は140円高の2万1821円と3日ぶりに反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数と主要指数は総じて上昇しました。中でもマザーズ指数は3%高と大きく上昇しています。先週末の米国市場でダウ平均は上昇した一方でナスダック総合指数は下落と主要指数が高安まちまちで支援材料になりにくいなか、日経平均は1円安の2万1679円とほぼ横ばいで寄り付きました。日経平均は寄り付き後すぐにプラスに転じるとその後は1日を通してプラス圏で推移しました。9時24分に172円高と1日の高値をつけた日経平均はその後やや上げ幅を縮めて前場を75円高で終えました。日経平均は後場に入ると徐々に上げ幅を広げて結局140円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1367億円となりました。東証33業種は鉱業や情報・通信業、その他製品、精密機器などの20業種が上昇しました。一方で銀行業や石油石炭製品、パルプ・紙など13業種が下げています。

2.個別銘柄動向等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が4%近く上げたほか、2位のソフトバンクグループ(9984)も5%超の大幅高となりました。また、トヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、武田薬品(4502)、東海カーボン(5301)がいずれも上昇しました。一方で三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、みずほ(8411)のメガバンク3行が揃って下落したほか、ファーストリテイリング(9983)も2%近く下げています。銀行株は日米とも長期金利が低下したことを受け収益悪化懸念から売られたとみられます。その他材料が出たところでは、10月の既存店売上高が前年同月比12.5%減と軟調だったイオンファンタジー(4343)が8%を超える大幅安で年初来安値を更新しました。一方でニット機械メーカーの島精機製作所(6222)は自社株買いの実施を発表したことが好感され10%超の大幅高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

横ばいで始まった日経平均ですが、結局140円高と反発しました。今週は22日の米国市場が感謝祭の祝日で休場、23日は日本市場が勤労感謝の日で休場と日米とも営業日が1日少なくなります。こうした中セオリーではあまり値動きの出ない展開が予想されますが、薄商い傾向の中で思わぬ大きな値動きが出ることもあり警戒しておいたほうが良さそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)