【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 25080.50 ▼205.99 (11/14)
NASDAQ: 7136.39 ▼64.48 (11/14)
1.概況
米国市場は反発期待の買いが続かず下落しました。ダウ平均は下落が続いた反動から買いが先行し取引開始直後に214ドル高まで買われましたが、買いが続かずその後上げ幅を縮めるとまもなくしてマイナスに転じ下げ幅を広げる展開となりました。午後に350ドル安まで売られた後一旦前日終値近辺まで持ち直す場面もあったダウ平均ですが、引けにかけて再び下げ幅を広げると結局205ドル安の25,080ドルで取引を終え4日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も64ポイント安の7,136ポイントと反落となりました。
2.経済指標等
10月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.5%上昇し市場予想と一致しました。また、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は2.1%上昇に止まり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、金融と情報技術、公益事業が1%を超える下落となりました。一方で通信サービスと不動産が下げています。
4.個別銘柄動向
投資判断や目標株価の引き下げを受けてアップル(AAPL)が3%近く下げました。また、金融規制を協議する下院金融サービス委員会の委員長に就く予定の民主党のウォーターズ議員が規制緩和に否定的な見方を示したことでJPモルガン・チェース(JPM)も2%を超える下落となったうえ、ゴールドマン・サックス(GS)も1%以上下げています。さらに食品のコナグラ・ブランズ(CAG)が投資判断と目標株価の引き下げを受けて7%を上回る下落となりました。一方でダウ平均構成銘柄ではダウ・デュポン(DWDP)が1%近く上げたほか、ホームデポ(HD)やベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)などが堅調でした。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い3.12%となりました。ドル円は113円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような展開をみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)