東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は35円高の2万1846円と小幅に上昇しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが、東証2部指数と新興市場のマザーズ指数は下落しています。
日経平均は昨日400円以上下落した反動から40円高の2万1851円と小幅に反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を広げると一時は179円高をつけました。その後横ばい圏まで上げ幅を縮めた日経平均は再びやや上げ幅を広げる場面がありましたが再度弱含むとマイナスに転じ、11時25分に45円安と1日の安値をつけました。前場を26円安と小安く終えた日経平均は後場に入ると前日終値を挟んでやや方向感に欠ける展開となり結局35円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4905億円となりました。
東証33業種は電気・ガス業、空運業、金属製品など16業種が上昇しました。一方で石油石炭製品や鉱業、サービス業など17業種が下げています。なお寄り付き前に発表された日本の7-9月期のGDP速報値は年率換算1.2%減と事前に予想されたとおりマイナス成長となりました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が4.7%の大幅高となったほか、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、三井住友(8316)は上昇しました。一方で任天堂(7974)、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、キーエンス(6861)、リクルートホールディングス(6098)がいずれも下落しました。
原油価格の下落によりコストが下がるとの思惑が働いたのか、本日は電力株の上昇が目立ちました。東京電力(9501)が7%近い大幅高となったほか、北海電力(9509)、東北電力(9506)、中部電力(9502)がいずれも3%を超える上昇となっています。その他材料が出たところでは、7-9月期の決算が大幅な増収増益だった有機・無添加食品の宅配を手がけるオイシックス・ラ・大地(3182)が1%高としっかりでした。
VIEW POINT: 明日への視点
一時は180円高近くまで上昇した日経平均ですが、終値では35円高と戻りの弱さが目立った印象です。引き続き下方向への警戒感を持ってマーケットに臨んだ方が良い状況にあると考えます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)