このレポートのまとめ
- シェブロン(CVX)の決算は、まちまちだった
- エクソン・モービル(XOM)の決算は予想を上回った
- アルセロール・ミッタル(MT)の決算は予想を下回った
- アッヴィ(ABBV)の決算は予想を上回った
- アリババ(BABA)の決算は、まちまちだった
- クラフト・ハインツ(KHC)の決算は、まちまちだった
- ブルーム・エナジー(BE)の決算は予想を上回ったが認証が少なかった
- LGIホーム(LGIH)の決算は、まちまちだった
- トゥイリオ(TWLO)の決算は予想を上回った
- マッチ・グループ(MTCH)の決算はガイダンスが悪かった
- アップワーク(UPWK)の決算は、まちまちだった
- ロク(ROKU)の決算は良かったが期待が高かったので株価は売られた
- スクエア(SQ)の決算は来期の一株利益(EPS)ガイダンスが予想より低かった
- ファーフェッチ(FTCH)の決算は、まちまちだった
- ドロップボックス(DBX)の決算は良かった
- ウォルト・ディズニー(DIS)の決算は予想を上回った
■シェブロン(CVX)
シェブロン(ティッカーシンボル:CVX)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想2.06ドルに対し2.11ドル、売上高が予想471.7億ドルに対し439.9億ドル、売上高成長率は前年同期比+21.5%でした。
純利益は40.47億ドルでした。前年同期は19.52億ドルでした。純利益の内訳は川上部門が33.79億ドル、川下部門が13.73億ドル、その他が-7.05億ドルでした。
川上部門利益のうち米国が8.28億ドル(去年は赤字の2,600万ドル)、海外が25.51億ドル(去年は5.15億ドル)でした。
川下部門利益のうち米国が7.48億ドル(去年は6.4億ドル)、海外が6.25億ドル(去年は11.74億ドル)でした。
今回の決算は川上部門で9.3億ドル相当の資産毀損の損金計上を含んでいます。これはノン・キャッシュです。またアフリカで精製、マーケティング、潤滑油事業を売却した際の一時益3.5億ドルも含んでいます。
生産高は296万BOE/日でした。ちなみに前年同期は272万BOE/日でした。
営業キャッシュフローは96億ドルでした。
■エクソン・モービル(XOM)
エクソン・モービル(ティッカーシンボル:XOM)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想1.22ドルに対して1.46ドル、売上高が予想729.1億ドルに対して766.1億ドル、売上高成長率は前年同期比+25.4%でした。
純利益は前年同期比+57%の62.4億ドルでした。ちなみに第2四半期は39.5億ドルでした。
内訳は以下の通り:
米国川上部門6.06億ドル(去年は赤字の2.38億ドル)
海外川上部門36.23億ドル(去年は18.05億ドル)
米国川下部門9.61億ドル(去年は3.91億ドル)
海外川下部門6.81億ドル(去年は11.4億ドル)
米国化学部門4.04億ドル(去年は4.03億ドル)
海外化学部門3.09億ドル(去年は6.89億ドル)
生産高は以下の通り:
<石油(kbd)>
米国 555
カナダ 454
欧州 127
アフリカ 387
アジア 706
オーストラリア 57
合計 2,286
<天然ガス(mcfd)>
米国 2,549
カナダ 224
欧州 1,004
アフリカ 16
アジア 3,685
オーストラリア 1,523
合計 9,001
石油+天然ガスの合計(koebd)3,786
設備投資額は65.86億ドルでした。これは前年同期比+10%でした。
営業キャッシュフローは111億ドルでした。
■アルセロール・ミッタル(MT)
アルセロール・ミッタル(ティッカーシンボル:MT)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想1.45ドルに対し89セント、売上高が予想193.3億ドルに対し185.2億ドル、売上高成長率は前年同期比+5.0%でした。
営業利益は15.7億ドルでした。前年同期は12.3億ドルでした。EBITDAは27.3億ドルでした。前年同期は19.2億ドルでした。トン当たりEBITDAは133ドルでした。去年同期は89ドルでした。
営業キャッシュフローは6.34億ドルでした。前年同期は7.63億ドルでした。フリー・キャッシュフローは-1.47億ドルでした。前年同期は1.26億ドルでした。
粗鋼生産は前年同期比-1.4%の2,330万トンでした。出荷は-5.4%の2,050万トンでした。鉄鉱石出荷は-5.6%の1,420万トンでした。
■アッヴィ(ABBV)
アッヴィ(ティッカーシンボル:ABBV)の第3四半期決算は一株利益(EPS)予想2.01ドルに対し2.14ドル、売上高予想82.3億ドルに対し82.4億ドル、売上高成長率は前年同期比+17.7%でした。
ヒュミラ売上高は+9.0%の51.24億ドルでした。為替は-0.8%の影響を与えました。米国でのヒュミラ売上高は+12.5%でした。海外は+4.2%(但し為替要因-2.4%を除く)でした。
イムブルビカ売上高は9.72億ドルでした。うち米国は+41.5%の8.12億ドル、海外は+40.1%の1.6億ドルでした。
2018年度の一株利益(EPS)は予想7.88ドルに対し新ガイダンス7.90~7.92ドルが提示されました。
四半期配当はこれまでの96セントを1.07ドルに引き上げます。最初の増配の払い出し日は2019年2月15日です。
■アリババ(BABA)
アリババ(ティッカーシンボル:BABA)の第2四半期(9月期)決算は一株利益(EPS)が予想1.10ドルに対し1.40ドル、売上高が予想125.1億ドルに対し124億ドル、売上高成長率は前年同期比+54%でした。
コマース売上高は前年同期比+56%の724.8億人民元(105.5億ドル)でした。第1四半期の成長率は+61%でした。
クラウドコンピューティング売上高は+90%の56.7億人民元(8.25億ドル)でした。第1四半期の成長率は+93%でした。
デジタルメディア&エンターティメント売上高は+24%の59.4億人民元(8.65億ドル)でした。第1四半期の成長率は+46%でした。
イノベーション・イニシアチブ売上高は+20%の10.7億人民元(1.55億ドル)でした。第1四半期の成長率は+64%でした。
アニュアル・アクティブ・コンシュマーは6.01億人でした。第1四半期は5.76億人、前年同期は4.88億人でした。
モバイルMAUは6.66億人でした。第1四半期は6.34億人、前年同期は5.49億人でした。
営業利益は135億人民元(19.7億ドル)でした。これは前年同期比-19%でした。その理由はEle.meとCainiao Networkをデジタルメディア&エンターティメント部門に統合したためです。
修正EBITDAは267.1億人民元(38.9億ドル)でした。これは前年同期比+7%でした。
修正EBITDAマージンは31%でした。前年同期は45%でした。
営業キャッシュフローは314億人民元(45.7億ドル)でした。これは前年同期比+4%でした。
2019年度の売上高ガイダンスは3,750~3,830億人民元を見込んでいます。経済の見通しが流動的なので、このところマーケットプレースで増えたユーザーならびにエンゲージメントにより増えた在庫分に関し、マネタイゼーションを急がないという決定を下したからです。
■クラフト・ハインツ(KHC)
クラフト・ハインツ(ティッカーシンボル:KHC)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想81セントに対し78セント、売上高が予想63.1億ドルに対し63.8億ドル、売上高成長率が前年同期比+1.6%でした。
オルガニックな売上高成長率は+2.6%でした。価格は-0.9%でした。米国での値引き、コモディティー原価の下落を主に新興国におけるインフレ・プレッシャーを背景とした値上げで相殺しました。ボリューム成長は+3.5%でした。
■ブルーム・エナジー(BE)
ブルーム・エナジー(ティッカーシンボル:BE)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想-17セントに対し-13セント、売上高が予想1.85億ドルに対し1.9億ドル、売上高成長率は前年同期比+102.8%でした。
第3四半期中206件のアクセプタンス(認証)を獲得しました。これは予想を下回りました。それは発電量に換算すると20.6メガワッツに相当し、前年同期比+46.1%でした。
第4四半期は225~275件のアクセプタンスを見込んでいます。平均単価はキロワット当り6,495ドルから6,845ドルを見込んでいます。コストは5,040~5,390ドルを見込んでいます。
■LGIホーム(LGIH)
LGIホーム(ティッカーシンボル:LGIH)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想1.54ドルに対し1.52ドル、売上高が予想3.79億ドルに対し3.8億ドル、売上高成長率は前年同期比+4.0%でした。
第3四半期中の成約件数は1,601件でした。これは前年同期の1,729件より-7.4%でした。この減少の主因はフロリダ州で団地が完売した後、次の団地への移行期にさしかかったためです。
成約件数が減ったにもかかわらず売上高が前年同期比+4.0%だった理由は平均販売価格の上昇です。
平均販売価格は前年同期比+12.3%の237,582ドルでした。よりハイグレードな住宅が良く売れた事、全体に価格がUPしたことが平均販売価格の上昇に寄与しました。
修正グロスマージンは27.4%でした。これは前年同期の26.5%より改善しました。
2018年通年の一株利益(EPS)は予想6.45ドルに対し新ガイダンス6.50~7.25ドルが提示されました。通年のグロスマージンは24.5%~26.5%を見込んでいます。平均販売価格は225,000~235,000ドルを見込んでいます。
■トゥイリオ(TWLO)
トゥイリオ(ティッカーシンボル:TWLO)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想2セントに対し7セント、売上高が予想1.52億ドルに対し1.69億ドル、売上高成長率は前年同期比+68.0%でした。
アクティブ・カスタマー数は61,153でした。前年同期は46,489でした。
第4四半期は一株利益(EPS)予想2セントに対し3~4セントが提示されました。売上高は予想1.61億ドルに対し新ガイダンス1.83~1.85億ドルが提示されました。
トゥイリオはセンドグリッドを買収します。
■マッチ・グループ(MTCH)
マッチ・グループ(ティッカーシンボル:MTCH)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想36セントに対し44セント、売上高が予想4.38億ドルに対し4.44億ドル、売上高成長率は前年同期比+29.4%でした。
平均サブスクライバー数は+23%の810万人でした。ティンダーは+61%の411万人でした。
第4四半期は売上高予想4.54億ドルに対し新ガイダンス4.4~4.5億ドルが提示されました。EBITDAは予想1.71億ドルに対し新ガイダンス1.65~1.7億ドルが提示されました。
一株当たり2ドルの特別配当が発表されました。
■アップワーク(UPWK)
アップワーク(ティッカーシンボル:UPWK)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想-3セントに対し-4セント、売上高が予想6,224万ドルに対し6,410万ドル、売上高成長率は前年同期比+22.6%でした。
グロスマージンは68%でした。これは前年同期と一致しました。
クライアント支出リテンション率は108%でした。これは前年同期の95%から上昇しました。
第4四半期の売上高は予想6440万ドルに対し新ガイダンス6,450~6,600万ドルが提示されました。修正EBITDAは赤字の75万ドルから黒字の25万ドルを予想しています。
■ロク(ROKU)
ロク(ティッカーシンボル:ROKU)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想-11セントに対し-9セント、売上高が予想1.71億ドルに対し1.73億ドル、売上高成長率は前年同期比+38.9%でした。
プラットフォーム売上高は前年同期比+74%の1億ドルでした。
粗利益は+58%の7,900万ドルでした。
稼働口座数は+43%の2,380万口座でした。
ストリーミング時間は+63%の62億時間でした。
顧客平均単価(ARPU)は+37%の17.34ドルでした。
第4四半期売上高は予想2.59億ドルに対し新ガイダンス2.65億ドルが提示されました。
■スクエア(SQ)
スクエア(ティッカーシンボル:SQ)の第3四半期は一株利益(EPS)が予想11セントに対し13セント、売上高が予想4.14億ドルに対し4.31億ドル、売上高成長率は前年同期比+67.7%でした。
トランザクション売上高は+29%の6.55億ドルでした。決済総額(GPV:Gross Payment Volume)に占めるトランザクション利益は1.07%でした。前年同期は1.05%でした。
サブスクリプション売上高は1.66億ドルでした。ウィーブリーとゼスティーを除いたサブスクリプション売上高は前年同期比+117%の1.41億ドルでした。
ハードウェア売上高は+74%の1,800万ドルでした。
第4四半期は一株利益(EPS)が予想15セントに対し新ガイダンス12から13セント、売上高が予想4.39億ドルに対し新ガイダンス4.46~4.51億ドルが提示されました。
■ファーフェッチ(FTCH)
ファーフェッチ(ティッカーシンボル:FTCH)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想-29セントに対し-30セント、売上高が予想1.14億ドルに対し1.32億ドル、売上高成長率は前年同期比+52.1%でした。
第4四半期に入ってからのマーケットプレースの売上トレンドは好調であり、第4四半期のGMVは4.35~4.45億ドルを見込んでいます。
■ドロップボックス(DBX)
ドロップボックス(ティッカーシンボル:DBX)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想6セントに対し11セント、売上高が予想3.53億ドルに対し3.6億ドル、売上高成長率は前年同期比+25.7%でした。
課金ユーザー数は1,230万人でした。前年同期は1,040万人でした。
ユーザー当たり単価(ARPU)は118.6ドルでした。前年同期は112.05ドルでした。
米国会計基準のGAAPグロスマージンは75%でした。前年同期は68.1%でした。
GAAP営業マージンは-2.5%でした。前年同期は-5.7%でした。
ノンGAAP営業マージンは12.8%でした。ちなみに前年同期は8.2%でした。
営業キャッシュフローは1.28億ドルでした。フリー・キャッシュフローは1.2億ドルでした。
■ウォルト・ディズニー(DIS)
ウォルト・ディズニー(ティッカーシンボル:DIS)の第4四半期(9月期)決算は一株利益(EPS)が予想1.35ドルに対し1.48ドル、売上高が予想137.6億ドルに対し143億ドル、売上高成長率は前年同期比+11.9%でした。
部門別売上高はメディア・ネットワークス部門が59.6億ドル(+9%)、テーマパークが50.7億ドル(+9%)、映画部門が21.5億ドル(+50%)、コンシュマー部門が11.2億ドル(-8%)でした。
部門別営業利益はメディア・ネットワークス部門が15.3億ドル(+4%)、テーマパーク部門が8.29億ドル(+11%)、映画部門が5.96億ドル(+100%)、コンシュマー部門が3.37億ドル(-10%)でした。
なお今期からビデオストリーミング会社BAMTechがメディア・ネットワークス部門の中のケーブル部門に含まれています。現在、BAMTechは赤字なのでそれがメディア・ネットワークス部門の利益の足を引っ張りました。
メディア・ネットワークス部門のもうひとつの部門はブロードキャスティング部門ですが、今期はアフィリエート売上高の好調と契約更新時の値上げで増収増益になりました。
映画部門の増収は『インクレディブルズ2』『アントマン・アンド・ジ・ワスプ』の成功に因るところが大きいです。