東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は61円安の2万2085円と小幅に反落しました。TOPIXやJPX日経400も下落しましたが、東証2部指数と新興市場のマザーズ指数は上昇しました。マザーズ指数は2%を超える大幅高となっています。昨日の米国市場で主要指数が上昇したことを受け、日経平均は41円高の2万2189円と小幅に続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を広げましたが9時半過ぎに急速に上げ幅を縮めると一時は小幅なマイナスに転じる場面がありました。しかしすぐに盛り返した日経平均は徐々に上げ幅を広げると一時は296円高まで上昇しました。前場を272円高で終えた日経平均ですが、お昼休みの時間帯に米中間選挙で下院は民主党が勝利する見込みだと報じられドル円が円高に振れたことが嫌気され、日経平均は後場寄りから上げ幅を縮めました。日経平均はしばらくは小幅なプラス圏で推移しましたが、今夜の米国市場の値動きへの警戒感もあってか引けにかけて急速に上げ幅を縮めてマイナスに転じ、一時は150円安の2万1996円と2万2000円の節目を割り込む場面がありました。大引けにかけてやや値を戻した日経平均は結局61円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆1154億円となりました。東証33業種は情報・通信業や不動産業、その他製品などの8業種が上昇しました。一方で4%を超える下げとなった石油石炭製品を筆頭に鉱業や保険業など25業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)や三菱UFJ(8306)こそ小幅に下げたものの、ファーストリテイリング(9983)、任天堂(7974)、トヨタ自動車(7203)、NTT(9432)、ソニー(6758)、キーエンス(6861)、東海カーボン(5301)、KDDI(9433)がいずれも上昇しました。中でも自社株買いを発表したNTTは5%近い大幅高となりました。その他材料が出たところでは、今期の業績予想を下方修正したオリンパス(7733)が5%近い大幅安で年初来安値を更新しました。一方で中間期の決算が従来の会社予想を上回って着地したテレビ朝日ホールディングス(9409)は9%超の大幅高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

一時は300円近く上昇した日経平均ですが、今夜の米国市場への警戒感からか引けにかけてマイナスに転じて反落しました。米中間選挙は上院は共和党が多数派を維持、下院は民主党が多数派を獲得と事前の予想通りの結果となったようです。この結果を受けた今夜の米国市場動向が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)