【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 25461.70 △190.87 (11/5)
NASDAQ: 7328.85 ▼28.14 (11/5)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。IBM(IBM)やシェブロン(CVX)などの上昇を受けてダウ平均とS&P500株価指数は反発したものの、アップル(AAPL)の下落が重石となりナスダック総合株価指数は続落となりました。ダウ平均は朝方に小幅にマイナスとなる場面もみられましたが、底堅さをみせるとその後は一日を通して上げ幅を広げる展開となりました。取引終盤に236ドル高まで買われたダウ平均は引けにかけて上げ幅を縮めたものの結局190ドル高の25,461ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も15ポイント高の2,738ポイントとなりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は28ポイント安の7,328ポイントとなっています。
2.経済指標等
10月の米ISM非製造業景況感指数は60.3と前月から低下しましたが市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、不動産とエネルギー、金融、公益事業、生活必需品が1%以上上昇しました。一方で通信サービスと一般消費財・サービス、情報技術の3業種が下げました。
4.個別銘柄動向
IBMが4%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。最高経営責任者(CEO)が約100万ドルのIBM株を取得したと米証券取引委員会(SEC)に届け出たことで買いを集めました。また、投資判断の引き上げを受けてシェブロンも3%以上上昇したほか、マクドナルド(MCD)も2%余り上昇し、IBMとシェブロン、マクドナルドの3銘柄でダウ平均を80ドル以上押し上げています。一方でiPhoneの新型モデル「XR」の増産を中止したと伝わったアップルが3%近く下げ、ダウ平均を1銘柄で40ドル押し下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が大幅増益で市場予想も上回ったことから著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRK.B)が5%近く上げています。アマゾン・ドット・コム(AMZN)は年末商戦で最低購入額を定めない無料配送サービスを提供すると発表したことで2%以上下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い3.20%となりました。ドル円は113円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でダウ平均が190ドル高となったことから上昇してのスタートが予想されます。米中間選挙を控えて様子見となりやすいなかで日経平均が節目の22,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)