【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25444.34  △64.89 (10/19)
NASDAQ: 7449.03  ▼36.11 (10/19)

1.概況

先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は市場予想を上回る決算を発表したプロクター・アンド・ギャンブル(PG)やアメリカン・エキスプレス(AXP)の上昇を受けて3日ぶりに反発したものの、ハイテク株やバイオ関連株の下落を受けてS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は3日続落となりました。41ドル高でスタートしまもなくして230ドル高近くまで買われた後上げ幅を縮めたダウ平均は午後に30ドル安近くまで下落する場面もありましたが、概ねプラス圏で推移すると結局64ドル高の25,444ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が1ポイント安の2,767ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も36ポイント安の7,449ポイントとなっています。

2.経済指標等

9月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比3.4%減の515万戸となり市場予想も下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が上げ、生活必需品が2%を超える上昇となったほか、公益事業と不動産も1%以上上げています。一方で5業種が下げヘルスケアが1%近く下落しました。

4.個別銘柄動向

決算で売上高や1利益が市場予想を上回ったプロクター・アンド・ギャンブルが9%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、市場予想を上回る増収増益の決算を発表したアメリカン・エキスプレスも4%近く上げ、プロクター・アンド・ギャンブルとアメリカン・エキスプレスの2銘柄でダウ平均を80ドル近く上押し上げています。さらに決済サービス大手のペイパル・ホールディングス(PYPL)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことで9%以上上げています。一方で決算で1株利益が市場予想を下回った信託銀行大手のステート・ストリート(STT)が8%以上下げたほか、目標株価の引き下げを受けて保険大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)も3%近く下落しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い3.19%となりました。ドル円は112円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

先週末の米国市場が高安まちまちとなるなど買い材料に乏しいことから本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の22,500円や200日移動平均線(先週末時点で22,499円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)