【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26430.57  ▼56.21 (10/9)
NASDAQ: 7738.02  △2.07 (10/9)

1.概況

米国市場は方向感に欠ける展開となるなか小幅に高安まちまちとなりました。17ドル安と小幅に下落してスタートしたダウ平均はまもなくして162ドル安まで下げ幅を広げましたが、持ち直すとその後は前日終値を挟んで揉み合う展開となりました。結局ダウ平均は56ドル安の26,430ドルと反落となっています。また、S&P500株価指数も4ポイント安の2,880ポイントと4日続落となりましたが、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は2ポイント高の7,738ポイントと4日ぶりに反発しています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、素材が3%を超える下落となったほか、資本財・サービスも1%以上下げています。一方でエネルギーや公益事業などの5業種が上げ、エネルギーは1%近く上昇しています。

4.個別銘柄動向

投資判断の引き上げを受けてウォルマート・ストアーズ(WMT)が2%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。さらに強気の投資判断と目標株価を好感して電気自動車のテスラ(TSLA)が5%近く上げたうえ、著名投資家が率いるファンドが株を取得していると明らかにしたことでスターバックス(SBUX)も2%以上上げています。

一方で塗料大手のPPGインダストリーズ(PPG)がコスト高や製品の需要減を理由に収益見通しを引き下げたことで急落し10%余り下落しました。また、PPGインダストリーズの急落が化学株全般に波及するなかダウ・デュポン(DWDP)が3%を超える下落となり、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。2018年7-9月期の中国の販売台数が大きく減少したことでゼネラル・モーターズ(GM)も5%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い3.20%となりました。ドル円は112円90銭台で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は日経平均が昨日に300円以上下げるなど大きく下落した後ということもあって買い優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,500円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)