【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26773.94  △122.73 (10/2)
NASDAQ: 7999.55  ▼37.76 (10/2)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し交渉で米国とカナダが合意したことを引き続き好感した買いでダウ平均は4日続伸となり史上最高値を更新しましたが、大型ハイテク株の下げが重石となりS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は下落となりました。ダウ平均は取引開始後しばらくして上げ幅を広げる展開となり午後に173ドル高まで買われました。その後一旦80ドル高程度まで上げ幅を縮める場面もあったダウ平均ですが、引けにかけて持ち直すと結局122ドル高の26,773ドルとなり9月21日に付けた史上最高値を更新して取引を終えています。一方でS&P500株価指数が1ポイント安の2,923ポイントと反落したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も37ポイント安の7,999ポイントと続落となり節目の8,000ポイントを割り込んでいます。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や生活必需品、素材などの7業種が上げ、公益事業は1%を超える上昇となりました。一方で一般消費財・サービスや不動産などの4業種が下げ、一般消費財・サービスが1%以上下落しました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上げました。そのなかでもインテル(INTC)が3%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、キャタピラー(CAT)とスリーエム(MMM)も2%近く上げています。一方でナイキ(NKE)が2%安となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。ダウ平均構成銘柄以外では、最低賃金の引き上げを発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)や、企業が広告出稿に慎重になっていると伝わったフェイスブック(FB)が2%近く下げています。ペプシコ(PEP)もドル高を理由に利益の見通しを引き下げたことで2%近く下落しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い3.06%となりました。ドル円はやや円高となり113円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場はドル円がやや円高となっていることもあり軟調なスタートが予想されます。短期的な過熱感が意識されるなかで日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)