【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25339.99  △287.16 (10/12)
NASDAQ: 7496.89  △167.83 (10/12)

1.概況

先週末の米国市場は足元の大幅安からの買い戻しが出て反発しました。354ドル高と大きく上昇して始まり一時は上げ幅が400ドルを超す場面もあったダウ平均ですが、引き続き金利上昇への警戒感が根強く徐々に売りに押されると小幅なマイナスに転じる場面も見られました。しかし取引終盤に再び上げ幅を広げると結局287ドル高の2万5339ドルと4日ぶりに反発して取引を終えました。ハイテク株が買い戻され、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も167ポイント高の7,496ポイントと反発しました。ダウ平均の上昇率1.2%に対しナスダック総合指数の上昇率は2.3%と2倍近くとなっています。

2.経済指標等

10月のミシガン大学消費者信頼感指数は99.0と前月から低下し市場予想も下回りました。9月の輸入物価指数は前月比0.5%の上昇で市場予想を上回る上昇率となりました。一方で9月の輸出物価指数は前月比横ばいにとどまり市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種中不動産を除く10業種が上げました。中でも情報技術が3%を超える上昇となったほか、一般消費財と通信サービスも2%超上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。ビザ(V)が5%近く上げたほか、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)、シスコシステムズ(CSCO)、アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)がいずれも3%超上げました。一方でJPモルガン・チェース(JPM)、シェブロン(CVX)、トラベラーズ(TRV)、エクソンモービル(XOM)の4銘柄が下げています。ダウ平均構成銘柄以外では投資判断の上昇を受け動画配信のネットフリックス(NFLX)が6%近い大幅高となりました。また決算内容が好感されたシティグループ(C)も2.1%高となっています。

5.為替・金利等

米長期金利は0.01%高い3.16%となりました。ドル円は一時111円台まで円高に振れました。朝方は112円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は反発したものの一時ダウ平均がマイナスに転じるなどまだ不安定な値動きであること、また円高が警戒されていることもあり小幅に下げてのスタートが予想されます。こうした中で日経平均が200日移動平均のある2万2500円どころを割り込まずに推移できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)