株式市場は来週から下半期相場入り。10月4日「投資の日」から翌年3月末までの日本株のパフォーマンスはすこぶる好調です。2009年以降では2015年以外はすべての期間でプラス。上昇率にはむらがありますが、日本株の方向性をみる上で1つのアノマリーが確立しているようです。
さて、短期的なポイントは、自民党総裁選で安倍首相が勝利したことで、長期の海外勢が日本株へ資金配分を増やしてくるかどうか。米長期債利回りの上昇で債券から特に配分比率が低くなっている日本株への資金シフトはすでに起きている?との思惑もあります。いずれにしても、その担保となるのは、国内企業の業績の上方修正期待です。台風などの災害が供給面や需要面にどの程度の影響をもたらすかが不明であるため、期待先行で上値を買っていけるのは円安がついてくるしかない。ドル円が7月の戻り高値113.16円を超えられれば、3月安値(104.55円)を起点とした円安トレンド再開が確認できます。
あとは、米国市場でナスダックが次に持ち直すかどうか。9月に入ってから先週末までの間、ダウ平均が2.9%上昇する一方、ナスダックは逆に1.5%下落しています。ここから米国市場でナスダックに主導権が移れば、連動性が強い日経平均株価は年初来高値などあっさり超えることになるでしょう。
最後にマザーズ指数の動きです。今年はこれまで劣勢を強いられてきたマザーズ市場ですが、マザーズ指数はパターン分析でいう「逆三尊底」が8月安値を中心に完成しつつあります。市場全体が好転する意味があり、注目の下値固めのパターン。しかも、2012年安値を起点に2016年安値を通る中期右肩上がりのトレンドライン上での現象である点が頼もしいのです。
「テクニカル分析をもっと学びたい」という読者の方々へ。筆者からお知らせがあります! NASAのロケットサイエンティストから転身、アルゴリズムを駆使したシステム・トレーディングの先駆者であるペリー・カウフマン氏が、日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)主催で特別講演をすることになりました。米国株、日本株、FXなどのデータ分析の結果、トレードで利益を上げる方法やリスクについて、分かりやすく解説していただきます。また、シカゴマーカンタイル取引所(CME)などで辣腕トレーダーとして名をはせたバーバラ夫人も来日。長期投資のカウフマン氏と短期投資のバーバラ夫人の会話も興味がそそられます。ご興味のある方は、こちらからお早めにお申し込みください。
http://www.ntaa.or.jp/mw_wp/pk-conference(外部サイトへ遷移します)
※詳細につきましては、当協会ホームページにてご案内しております。
東野幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
「トレーダーズ・プレミアム」は、個人投資家の心強い味方です!!
(DZHフィナンシャルリサーチのウェブサイトに遷移します。)