表の見方について広木が動画(約12分)で解説しています。
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PORTFOLIO OVERVIEW(6 Nov 2017)
FX-1は今週もドルのネット・ロングを継続。ウェイトは先週の2.5%から3.9%へとやや増加したが、全体像はほぼ変化なし。ドルの中期的なファンダメンタルズが相対的にほとんど変わらないためである。米国の経済成長はG10のなかでほぼ中位にありドルは割高だ。しかしドルに対する主要通貨はお互いに相関が高く、ポートフォリオとしてはそれらのポジションを削減せざるを得ない。
ロング側では引き続きユーロと北欧の通貨を選好し、先週からロング幅を増加させた。ECBがすぐに動くとは思っていないが、景気サイクルの強さがユーロ圏に資本流入を促すだろう。円もまた景気サイクルとバリュエーションの観点から「買い」だと見ている。
ショート側では豪ドルのショートが拡大したが、変更は最近のレンジ内にとどまる小幅なものだ。
FX-1は中期的なストラテジーであるが、われわれはまた短期的なイベントによる通貨の動きも予想している。例えば先週の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想のコンセンサスにとどかないであろうことをわれわれのビッグデータ解析から予想し、ドルの売りポジションを推奨した(11/2付「2017年10月米国雇用統計プレビュー」)
結果は、われわれの予想通りの展開となり、ドルはG10通貨のなかでもっとも下げた(特に米国と対照的に良好な雇用統計が発表されたカナダドルに対して大きく売られた)。
しかし、これはあくまで短期の話で、中期的にドルは戻すと見ている。
DeepMacro
DeepMacro社は、ビッグデータ技術を利用して、自動的かつリアルタイムにグローバルなマクロ経済を観察・分析し、これを基にマーケットの分析を行う米国のリサーチ会社です。詳しくは、こちらをご覧ください。
DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルの説明
概要
DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルは、DeepMacro 社のグローバル・マクロ・システムに基づき、G10通貨についてシステマティックなポートフォリオ戦略を提供するものです。通貨の変動を説明する様々な要因を捉え、DeepMacro 社のリサーチ・システムの膨大なデータを、流動性が高く割安なポートフォリオに変換します。
キーファクター:
成長要因:
強い景気サイクルにある通貨を買い、弱い景気サイクルにある通貨を売ります。この判断は別のモデル体系であるDeepMacro 社の「Growth Factor」に基づきます。「Growth Factor」は主要国のビッグデータを含む経済成長に関するリアルタイム・インディケーターです。
キャリー:
高いキャリーの通貨を買い、低いキャリーの通貨を売ります。しかし、高キャリーは高リスクでもあります。したがって、リスクに見合うだけのキャリーが得られる場合のみ、このファクターによる投資判断を行います。
バリュエーション:
割安な通貨を買い、割高な通貨を売ります。経済理論では、高い生産性の伸び、高い輸出価格、大きな経常黒字の通貨は高くなることが示されています。このモデルのバリュエーション・ファクターはこれらの要因にもとづき割高・割安の判断をおこないます。
グローバル・リスク:
投資家のリスク回避姿勢が強まった時には、いわゆる「セイフ・ヘイブン(安全な寄港地)」通貨を買います。DeepMacro社では金融市場の価格に基づいて市場のリスク選好度を見積もっており、「グローバル・リスク・インディケーター(GRI)」を算出しています。GRIが点灯した場合、モデルは日本円、スイスフラン、米ドルなどへの買いを指示します。
ポジション調整:
モデルは対米ドルで9通貨のポジションを表示します。モデルは各通貨への集中度制限などリスク管理のルールを適用し、最適化を行った結果としてポートフォリオを構築します。