NYダウ: 25316.53  △75.12 (6/8)
NASDAQ: 7645.51  △10.44 (6/8)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は割安感ある生活必需品株などに買いが入り上昇しました。一時75ドル安まで売られるなど朝方はマイナス圏で推移していたダウ平均ですが、下げ渋るとまもなくしてプラスに転じ引け間際には84ドル高まで買われる場面もありました。結局ダウ平均は75ドル高の25,316ドルと3日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も10ポイント高の7,645ポイントと反発しています。

2.経済指標等
4月の米卸売在庫は前月比0.1%増となり市場予想を上回りました。米卸売売上高は前月比0.8%増となっています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品とヘルスケア、不動産など9業種が上げ、生活必需品は1%を超える上昇となっています。一方でエネルギーと公益事業が下げています。

4.個別銘柄動向
割安感ある生活必需品株に買いが入るなかプロクター・アンド・ギャンブル(PG)が2%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、減配への懸念が出ていたゼネラル・エレクトリック(GE)も配当の継続を発表したことで1%余り上げたほか、最高経営責任者(CEO)の交代を発表したベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も小幅に上げています。一方で今年の新型iPhone向けの部品発注を昨年に比べ2割減らすと伝わったアップル(AAPL)が1%近く下げています。半導体大手のブロードコム(AVGO)も決算は市場予想を上回ったものの材料出尽くしで2%以上下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.94%となりました。ドル円は109円台半ば近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
ドル円が円高になっていることから本日の日本市場はやや売り優勢でのスタートが予想されます。米朝首脳会談や日米欧での金融政策会合など明日以降、重要イベントが目白押しで様子見となりやすいなかで日経平均が底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)