1.概況
本日の日経平均は107円高の2万2865円と上昇して3日続伸となりました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。先週末の米国市場で主要指数が高安まちまちで材料になりにくいなか、日経平均は先週末に250円以上上昇したこともあり53円安と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き直後に70円安余りまで下げ幅を広げたもののそこが1日の安値になると、その後はほぼ1日を通して上げ幅を広げる堅調な展開でした。すぐにプラス圏に浮上した日経平均はじりじりと上げ幅を広げると前場を54円高で終えました。日経平均は後場に入っても徐々に上げ幅を広げて14時57分に136円高と1日の高値をつけました。大引けにかけてやや上げ幅を縮めた日経平均ですが、結局107円高の2万2865円と高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5931億円となりました。東証33業種は3%を超える上昇となった不動産業をはじめとして倉庫・運輸関連、電気・ガス業など27業種が上昇しました。一方でパルプ・紙や鉱業など6業種が下落しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね上昇しました。売買代金トップには第1四半期の決算が非常に好調だった資生堂(4911)が入り、16%近い大幅高となり上場来高値を更新しました。その他にも武田薬品(4502)、トヨタ自動車(7203)、三井不動産(8801)、ソフトバンクグループ(9984)、ソニー(6758)、三菱地所(8802)がいずれも上昇しました。前期決算が増収増益で着地し、自社株買いも発表した三井不動産は9%超の大幅高となりました。一方で売買代金2位の任天堂(7974)が小幅安となったほか、3位のマネックスグループ(8698)も3.1%安となりました。材料が出たところでは、今期の営業利益予想を前期比約2.5倍の20億円と発表した海運会社の乾汽船(9308)がストップ高となりました。一方で第1四半期の決算が大幅な減収減益だったITセキュリティなどを手掛けるソリトンシステムズ(3040)は18%超の大幅安となっています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は堅調な展開で3日続伸となりました。今週は明日で日本企業の決算発表が一巡となります。その他には明日発表される米国の小売売上高や16日の日本のGDP速報値などが注目材料と言えそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)