1.概況
本日の日経平均は45円安の2万2868円と小幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も下落しましたが、新興市場のマザーズ指数は小幅に上げています。昨日の米国市場で主要指数が史上最高値を更新したことを受け、日経平均は75円高の2万2989円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後も上げ幅を拡大し、まもなく2万3000円の節目を突破するとその後も勢いが衰えることなく上昇して前引け間際に468円高と1日の高値をつけました。前場を454円高で終えた日経平均は、後場寄りから上げ幅を縮めると急上昇の反動が出たのか急速に株安が進み14時半ごろに390円安をつけました。そこから引けにかけて急速に値を戻し結局45円安と小幅安で取引を終えました。東証1部の売買代金は4兆9935億円と5兆円近い大商いとなりました。東証33業種は鉱業や建設業、その他金融業といった12業種が上昇した一方で、ゴム製品や石油石炭製品、繊維製品など21業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのソニー(6758)が3.4%安となったほか、任天堂(7974)、三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)と売買代金5位までの銘柄はいずれも下落しました。一方でファーストリテイリング(9983)、東京エレクトロン(8035)、キーエンス(6861)は上昇しています。材料が出たところでは、極小ベアリングで世界的に高シェアを持つミネベアミツミ(6479)が10%近い大幅高となりました。中間決算が大幅な増収増益となったほか、今期の業績予想および配当予想を上方修正したことが好感されました。一方でジャパンディスプレイ(6740)は10%超下落しました。中間決算が268億円の営業赤字となるなど冴えない業績が嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は終値は小幅安でしたが、高値と安値の値幅が859円と特異的な1日となりました。今日が短期的な転換点となったかどうかは不透明で、まずは明日の値動きを見極めたいところです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)