NYダウ: 23377.24  △28.50 (10/31)
NASDAQ: 6727.67  △28.71 (10/31)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は良好な経済指標や企業決算などを好感して反発し、ナスダック総合株価指数が史上最高値を更新しました。朝方に14ドル安まで下落する場面もあったダウ平均ですが下げ渋ると直ぐに切り返しその後は小幅高で推移しました。取引終盤に57ドル高まで買われたダウ平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めると結局28ドル高の23,377ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も28ポイント高の6,727ポイントとなり10月27日に付けた史上最高値を更新しています。

2.経済指標等
10月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)は66.2と前月から上昇し市場予想を上回りました。10月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数も125.9と前月から上昇し、市場予想を上回り2000年12月以来16年10ヵ月ぶりの高水準となっています。一方で8月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で主要20都市圏の住宅価格指数は前年同月比5.9%上昇しましたが市場予想を下回っています。7-9月期の米雇用コスト指数は前期比0.7%上昇し市場予想と一致しました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品や情報技術、エネルギーなどの7業種が上げました。一方で資本財・サービスや金融などの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向
インテル(INTC)が2%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。アップル(AAPL)がクアルコム(QCOM)の半導体に替えてインテルの半導体を採用する可能性があると伝わったことで買われました。アップルもiPhoneXへの期待から買われ上場来高値を更新しましたが、クアルコムは6%を上回る大幅下落となっています。また、決算で売上高が市場予想を上回った食品のケロッグ(K)や菓子大手のモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)も大幅高となっています。一方で決算が市場予想に反して減収となり、業績見通しも引き下げたスポーツ用品のアンダーアーマー(UA)が22%近く下落し52週安値を付けています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.38%となりました。ドル円は113円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか利益確定の売りをこなして日経平均がどこまで上値をのばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)