NYダウ: 23328.63  △165.59 (10/20)
NASDAQ: 6629.05  △23.99 (10/20)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は米上院が2018年度の予算決議案を可決し税制改革を進める準備が整ったことを好感して上昇し、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。42ドル高でスタートしたダウ平均はその後も一日を通して上げ幅を広げると165ドル高の23,328ドルとほぼ高値引けとなりました。その結果ダウ平均は6日続伸となり5日連続で史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も13ポイント高の2,575ポイントとこちらも6日続伸となり5日連続で史上最高値を付けています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も23ポイント高の6,629ポイントとなり2日ぶりに史上最高値を更新しました。

2.経済指標等
9月の米中古住宅販売は年率換算で前期比0.7%増の539万戸となり減少を見込んでいた市場予想を上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や資本財・サービス、素材などの9業種が上げ、金融と資本財が1%を超える上昇となりました。一方で生活必需品と不動産が下げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、ボーイング(BA)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が2%を超える上昇となったほか、ゴールドマン・サックス(GS)も2%近く上げ、この3銘柄でダウ平均を100ドル以上押し上げました。一方、決算で売上高が市場予想に届かなかったプロクター・アンド・ギャンブル(PG)が4%近く下げ、ダウ平均を1銘柄で20 ドル余り押し下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、バイオ製薬のセルジーン(CELG)が難病の治療薬の開発を中止すると発表したことで急落しています。

5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.06%高い2.38%となりました。ドル円は113円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高と円安に加えて、衆議院選で自民、公明両党で併せて3分の2を超える議席を獲得する見通しとなったこともあって本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか先週末に14連騰と56年9か月ぶりの最長記録に並んだ日経平均は15連騰となり記録を塗り替えそうで、高値警戒感が意識されるなかで節目の21,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)