1.概況
本日の日経平均は101円高の2万397円と反発して年初来高値を更新しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。先週末の米国市場は主要指数が高安まちまちで支援材料になりにくかったものの、ドル円が112円台半ば近くまで円安に振れたことを受け日経平均は142円高と反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に160円高近くまで上げ幅を広げましたが、その後はドル円がやや円高に戻したからか徐々に上げ幅を縮める展開となりました。前場を118円高で終えた日経平均は後場寄りからさらに上げ幅を縮めると13時半頃に70円高と1日の安値をつけました。日経平均はその後引けにかけて盛り返し、結局101円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1452億円となりました。東証33業種はゴム製品、情報・通信業など29業種が上昇した一方で、海運業、保険業、鉱業、銀行業の4業種が下落しました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)、2位のソフトバンクグループ(9984)、3位のトヨタ自動車(7203)は揃って上昇しました。一方でメガバンク3行や日本郵政(6178)は下落しています。材料が出たところでは、米医療機器メーカーを約116億円で買収すると発表した村田製作所(6981)は1.5%安と冴えませんでした。一方で3-8月期の営業利益が前年同期比16%増になったようだとの観測報道が出たイオン(8267)は2%超上昇しています。また、9月の既存店売上高が前年同月比5.4%増だったニトリホールディングス(9843)も1.6%高としっかりでした。また、米大手運用会社の日本法人であるブラックロック・ジャパンが大量保有報告書を提出した石川製作所(6208)も7%近い大幅高となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は年初来高値を更新しました。円安進行に加えて安倍総理が2兆円規模の経済対策を年内に策定するよう閣僚に指示すると伝わったことも好感されたようです。今週は北朝鮮問題の動向が注目されるほか、本日にも安倍総理が宣言すると伝わっている衆議院の解散総選挙関連動向が注目材料となりそうです。また、明日26日は9月末に権利確定日を迎える銘柄の権利付き最終日です。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)