1.概況
本日の日経平均は58円安の1万9807円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場で主要3指数が揃って史上最高値を更新し、ドル円が110円台半ばまで円安に振れたものの、日経平均は昨日までの3日間で600円近く上昇していたためか5円安と小安く寄り付きました。前場の日経平均は昨日の終値を挟んでもみ合いとなり、一時は50円高あまりまで上げ幅を広げたものの7円高とほぼ横ばいで取引を終えました。後場寄りからマイナスに転じた日経平均は後場に入ると一度もプラスに転じることなく小幅なマイナス圏での推移が続きました。結局日経平均は58円安の1万9807円と4日ぶりに反落して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2501億円となりました。東証33業種は石油石炭製品や繊維製品など7業種が上昇した一方で、空運業や非鉄金属、精密機器など26業種が下げました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)、ソニー(6758)、日清紡ホールディングス(3105)、三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)、キーエンス(6861)がいずれも下げています。昨日急騰した反動から日清紡ホールディングスは10%近い大幅安となりました。材料が出たところでは美容関連製品などを扱うヤーマン(6630)がストップ高となりました。昨日発表された第1四半期の営業利益が前年同期比50%近い大幅増益だったことが好感されました。同じく昨日発表した第1四半期の営業利益が前年同期比73.7%増と好調だった調剤薬局を展開するアインホールディングス(9627)も4%近い上昇と堅調でした。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は利益確定売りに押されて反落しました。北朝鮮が挑発的な声明を発表したことも市場のセンチメントを悪化させたとみられます。明日の日本市場は3連休を控えて警戒感が出やすいとみられるなか、大きな調整とならずに踏みとどまれるか注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)